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Tという男

2021年、新成人の方にとっては、成人式が開かれなかったり、リモートだったり、「一生に一度」のイベントが中止になったりして悲しく、辛い思いをした人が多いと思う。
国には、是非、コロナ収束後に”同窓会”と言う形で助成していただきたいと切に願う。

さて、成人になると色々と変わってくる。タバコやお酒を堂々と飲めるようなるのと引き換えに罪を犯した人には”少年A”と言う匿名表記から実名と変わる責任を背負う事になる。

さて、成人の皆さんはまだコロナ禍で辛い大学生活を行っている人もいるだろうし、いち早く社会に出ている人も多いだろう。かく言う僕も18歳で北海道から上京して会社に入った口だ。

人間、生きていればターニングポイントの2つや3つは経験する事になる。身近な例で言うと、結婚や出産も人生の大事なターニングポイントだ。

ただ、世の中には生きていく上でいろいろな理不尽な出来事も伴う。特にコロナ禍における現在、数多くの理不尽な出来事に苦しんでいる人も多いと思う。

「俺の人生って、明らかにあそこでかわったよあ」って言うのはその出来事が起きてから5年くらいしないと回顧できないものである。

今回はそのお話。

…僕の会社員人生、どこで変になったか?
あまり自分の人生を他人に委ねたり、誰かのせいにしたりする事はしたくなのだけれども、1人だけ思い浮かぶ男がいる。と言うかその男しか浮かばない。

彼の名をTと言う。

パワハラのように殴ったり蹴ったりする人では無いのだが、とにかく僕たち(僕とか部下)がやった事(仕事)を認めないのだ。

当時は20代だったけれど誰よりも働いたし、結果を出してきた自負はある。僕と後輩は入社年が違えど同い年であり励ましあいながら頑張ってきた。

あるプロジェクトが終わった後、僕と後輩はTの下に配属された。最初にやらされたのは、今後の作業の日程表(工程、WBSとも言う)の作成。

これが僕と後輩の二人で「これだ!」と言うのが出来ても全く認めてくれないのだ。認めてくれないのは良しとして指摘もしてくれない。どうやっても認められない。今までそんなに悩むことがなかったし問題もなかった今までの工程表の作り方が通用しないのだ。嫌がらせかと思うほど。

Tは、とにかく物事全てに置いて否定から入るのだ。もちろん、人間の性格として否定から入ると言う技法はある。しかし、建設的な意見もできないのではどうしようもない。
前に産業医と話したことがあるけれど、そう言うのも”モラハラ”と言うらしい。

基本的に毎日終電まで残業させられた。早く帰ろうとすると「なんで(終わってないのに)帰るのや!?」と言われたし、ある時は会社で仕事をしていたら「なんでまだ帰らないのや!?」と言われた。
本当に嫌でしょうがなかった。

僕が関西弁に対して強い嫌悪感を感じるきっかけにもなった。(Tは関西弁だった。それも恫喝とかによく使われる方のイメージの悪い関西弁)

「なんでや!」
「どないなっとんねん!」
「うちの幼稚園の娘でもこのくらいできるわ!」

今でも、この類の強い関西弁には萎縮してしまう。

Re morahara

僕の能力が低かったか?…もちろん、それも否めないであろう。でも、Tの部下は何人も会社を離職したりメンタルをやられて休養したりした。実際に某巨大匿名掲示板にTの名前を名指ししたスレッドが立ったほどだ。

Tは上にペコペコ、下にガツガツと言うタイプであった。パートナー会社にも強い言葉で接していろいろな人を困らせた。とにかく自分が正義で建設的な会話をしようとしない人間であった。

ある時、Tの上司が本部長まで上がった後、出世戦争に負けてパートナー会社に飛ばされた。(もちろん、取締役としてだが)
Tの上司は僕の事を認めてくれたが、ことTの事になると「あいつ口は悪けれど、心から悪い奴じゃ無いから許したってや」と言っていた。その本部長は人格者だったが、Tは僕にとっては心からえげつない人間だったと思う。

さて、上司の後ろ盾を失ったTはそこから失脚する事になる。誰もTについていかないし、助けようとしないのだ。当たり前である。今まで自分がやってきた事を考え直せば素直に答えは出る。

その後、部署が変わりTは僕の目の前からは居なくなった。噂によると地元である大阪の拠点で部長になろうと画策するも、別の人がそのポジションにつく事になり、ポジションが無いので名古屋に異動。(ちなみに大阪のポジションに着いたのはTの仲良しだったと言うのも皮肉な話だ)

名古屋には僕と一緒に苦楽を共にしてきた先輩がいたので、そこでTがガヤガヤ騒いでいると逆にその先輩から一蹴される形となる。

それでもペコペコ頑張ったおかげで現在も担当部長という形で残っているらしい。担当部長というのはうちの会社では部長とは違う。”課長以上部長未満”と言う役職である。とにかく社員数に対して上位ポジションが少なすぎるため、そう言う謎のポジションが生まれるのも日本企業の悪いところだ。

Tは担当部長として給料は沢山もらっているのかもしれない。しかし別に僕が給料を出している訳では無いので、別に気にしていない。目の間に現れないで、噂が入ってこなければ僕にってはもう”どうでも良い人”だ。

社内だけではなくてパートナー会社にも沢山の敵を作ったT。今は何をしているのだろうか?
リモートワークになって本当に会社の人と合わなくなってしまった。それが良い事なのか悪い事なのかはわからない。

これからの働き方は後世が評価するであろう。今の僕にはこの世界が後世にどう写るか分からない。いや、ある程度は予測できるけれど、僕は1975年生まれで昭和から過ごしているので、もう老害に達している。

後、僕がTに虐められた時はそう言う制度や文化が無かったが今ではICレコーダーなどに録音して総務などに提出できる事ができる。パワハラはもちろんのこと、人格否定なども立派なハラスメントだ。

ハラスメントは受ける側の問題だ。もし、あなたがハラスメントを受けているならICレコーダーやメールなどの証拠を残して総務に提出する事をお勧めする。

会社では残念だがなかなか守ってくれない。
“自分の身を守るのは自分”。そう言う時代である。

新成人にはぜひ、その事を肝に銘じて社会に出てほしい。

頑張ってください。
僕からは以上です。

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