最近、ある長文のnoteを読む機会がありました。
僕なりに要約してみました。
あるお笑い芸人が別名義でやっているバンドの方のファンになり、声と顔に癒やされ精神的に病んでいた時の心の支えになった。
あくまでも入り口はバンド(音楽活動)の方だったがお笑い芸人としてもライブを見に行くようになり、面白いネタも沢山あるが、中には「これは面白いのか?」と言うネタもあった。
この感覚が自分だけなのか?と言うポストをしたら共感してくれる人もいたが、大多数は「お笑いの感覚は人それぞれ。面白いと思っている人もいるから無粋な事は書かない方が良い」と言う否定的な意見。“この人のネタだから全部面白いと言うわけではなくて、面白くないネタもあるよね?間違っていないよね?”
みたいなポストがファンからの反感を買うような形になり、どんどんとブロックされ最終的にはその芸人さん自身からもブロックされ運営から事実上の”出禁”になった。
さて、この要約には意図的にある2点を除いて書いております。
その2点とは、
・この思いはリアコからくるもの
・同性に対する感情であるもの
です。
リアコって言葉を知らないので調べてみたのですが「リアルに恋してる」の略らしく、まぁ普通に恋愛ってリアルに恋するものだと思うのですが、ここでは「アイドルや芸能人など、実際に手が届かない存在に対して本気で恋愛感情を持つ」事らしいです。
去年、おぎやはぎのラジオで小木さんが「”推し”がいる生活は楽しい。でも”推し”は実際に会って会話してはダメ。食事とかそう言うのは違うと思う」と言っていたのを思い出しました。
勿論、小木さんは妻帯者なのでリアコになってしまうと不倫関係になるし、小木さん自身が芸能界の人間なので僕たちとは立場が違うと思いますが、やはりその感情はあるのだな、と。
お笑いや音楽などの芸術には明確な答えはないです。
僕は音楽やお笑いが好きですが、どれだけ好きな芸人(やミュージシャン)でも嫌いなネタや曲は嫌いです。ただそれをSNSを使って拡散するような事は極力していません(過去に酔ってツイートしているかもしれないので絶対ではないです)普通に見ない、聴かないだけ。
あと、お笑いで難しいのは誤解を恐れずに書くと「ワーキャーなファン」の存在だと思います。
顔ファンと言うか、兎に角大好きな人が映っている動画をずっと見ていたい。と言う思いがネタの善し悪し関係なしに行われ演者側からも正常なネタの判断がつきにくいといった感じです。
(たまにお笑いライブ中に、「え?そこで笑う?」と言うポイントで大声で笑う人とかがいるそうです。その回数がとても多いとの事)
つい最近、若手の女性お笑い芸人が解散を発表したときもそのような旨のニュアンスが解散コメントに書かれていたのを思い出します。
音楽は比較的そう言うファンも寛容できる雰囲気がありますが、お笑いと言うのは大規模ドームツアーとかそう言う感じで行われるものでは無い為、なかなかセンシティブな話題になりやすいです(オードリーとかの東京ドームライブはお笑いライブですが、ある意味芸人のファン感謝祭みたいな側面もあるのでこの例では除外)
ただ、売れる為には小さい小屋でも動員が必要なので、そう言うファンも必要なのは事実です。
あと、このnoteでは「このネタは面白くないのではないか?」と言う提言ですが、「ここはこうした方が良い!」とアドバイスをするファンもいると思います。
結構前になるので知っている人ももう少ないし皆さんが思い出したくない事実かもしれないので、かなりざっくり書きますが、過去に「一流企業の会社員が、未成年のアイドルに握手会などの接触機会を使って求婚し、その後”これは相思相愛で運営に邪魔されている!”とトンデモ方向に向かって色々ネットでアドバイスをし運営を誹謗中傷。ストーカーのような行動が度を越したため、会社を懲戒解雇。その後逮捕された」と言う事件がありました。(懲戒解雇に関してはもっと複雑な要因があったみたいです)
僕はよく「飲み屋で野球をみている自称プロ野球監督のおっさん」と言う表現をする事があります。今では飲み屋にテレビがあってみんなでプロ野球をみると言う文化(?)はほとんど無いと思いますが、今でもそういう人は一定数いるのは事実だと思います。
時折、それの度を超える人が出てきます。ただ、演者側からすればお客さまですから無碍にする事はできないと思います。お客さまあっての芸事です。
人気が出ると色んなファンがつきますし、よくミュージシャンとかがメジャーデビューしたりすると「あぁ、私たちだけが知っていた存在がみんなのものになってしまった…」と複雑な心境になるのは最早あるあるです。
それがよく出たり悪く出たりする事は多々ありますが、恐らく最適解はないと思います。
“推し”は良いと思いますが、”リアコ”になりそうな時、なってしまった時。
月並みですが、「その人が”嫌”だと思う事をしないのが恋」と言う言葉で〆させていただきます。