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昼の銭湯の解放感

『昼のセント酒』と言う漫画がある。

原作者は『孤独のグルメ』と同じく久住さん。ただ作画は別の人なのでイメージはがらっと変わる。原作者(久住さん)ファンで無い限り読み比べても「全然別の漫画」と言う印象を受けると思う。まぁ実際別の漫画なのだが。

この漫画は1話完結型で、フォーマットは「主人公は営業マン。営業先の地域の近くの銭湯に仕事をさぼってお昼から入り気持ちよくなったところで酒を飲む。(そして上司から「今すぐ帰ってこい!」と怒られる)」と言うもの。『孤独のグルメ』同様にテレビ東京でドラマ化されていたのだが、こちらは”グルメ”では無くて”昼風呂+お酒とおつまみ”にステータスを振っているので心地よい。
“仕事中に会社を抜け出して銭湯に入って酒を飲む”。普通のサラリーマンでは出来ないパンクな行動。漫画だから許されるシチュエーションが現実と非現実の境目に相まってて良い。

体験してもらうと分かると思うが、昼風呂。お昼の銭湯の解放感と言えば最高だ。
できればあまり混んでなくて空が見えると尚良い。

銭湯は広い浴槽と言うのも解放感の要因の一つだが、”日光が入ってくる”と言うのが僕は一番大きいと思っている。なので曇りや雨の日の昼風呂は気持ちよさに少し欠ける。

Sentou hiru

最近身体が疲れており、休日のルーティーンである川崎のぶらぶら散歩をしている時に「”カプセルホテルの銭湯だけ利用”でもしようかな?」と思うのだが川崎の有名なカプセルホテルの大浴場は残念ながら地下にある。気持ちよいには気持ちよいのだが何か閉塞感を感じるのも確か。元々このカプセルホテルは川崎で痛飲した後に良く利用していたのでそれも思い出してしまいいまいち解放感を感じる事が出来ないので、結局スキップしてしまっている。

これまた良く行っていた大森のカプセルホテルは屋上が浴場になっていたので二日酔いを醒ます為に朝風呂に入っていた時はとても気持ちよかった思い出があるが、今は職場が大森にないので自然な流れで行く事は無いと思う。どうしても「それならばもっと別の銭湯に行った方が良いよね」となってしまう。
ただ、その別のカプセルホテルやスーパー銭湯を探す努力を放棄している自分には猛省である。惰性は怠惰なのでなんとかしないといけない。

40代、50代の独身男性の休日の過ごし方のランキングには『スーパー銭湯』と言う項目が上位に入る事が多い。歳をとると無限に眠れていた若かりし頃の体力は無くなり早起きしてしまう。部屋にいても仕方がないので外出。ギャンブルはお金がかかるのでスーパー銭湯でダラダラ過す。…わかる。わかってしまう自分もアレなのである。

ここ(休日・祝日)をいかに楽しめるか?が教養なんだと思う。最近読んでいる漫画を見るとそれを痛感する。

路傍のフジイ

鉄オタは世間から嫌悪される傾向にあるが、その中の”乗り鉄”というのは「電車に乗って移動するのが楽しい」と言う趣味なのでちゃんと売上にも貢献しているしコレに関しては素晴らしいと思う。休日や祝日は普段と違う場所へと移動して非日常を味わうのが良いと思っている。電車移動は途中でお酒を入れても良いので素晴らしい。

心身が疲れている時…そしてこのネット社会とSNS。ネガティブな時はネガティブを呼ぶ。そういう時には自然が観たくなったりお風呂に入りたくなったりする。自然の道理なのだと思う。”風呂は心の洗濯”。デジタルデトックスに必要なピースなのだ。そうするとネガティブな思考が嘘のように消える事があるので、人生ってのは悲観ばかりでは無いんだなと思う。
そう考えるとコロナ禍の閉塞的な雰囲気の時にキャンプがブームになったのも分かる気がする。

ちなみに酒好きの僕ではあるがこの昼風呂においての「風呂上がりのビール」は必須では無くても良い。1人なら尚更。

今住んでいる物件は非常に満足しているのだがお風呂に窓がない。次に引っ越す事があれば窓付きのお風呂がある物件が良いな。日光を入れながらスマホでラジオでも流して休日のお昼に長風呂したいものだ。

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