11月に入ったばかりの3連休の中日、久々に同期で会う事にした。目的は横浜みなとみらいにあるスーパー銭湯『万葉の湯(万葉倶楽部)』でだらだらする事。非常に緩い目的。
待ち合わせ時間は14時に現地集合。
夜に待ち合わせて飲みに行くと言うスタイルから、昼飲みでまったりと……と言う飲み方に同期との飲み方が変わったのは年齢のせいだろう。今回はスーパー銭湯なのでまずはゆっくりと身体を休めてから併設の食堂でまったり飲みましょうと言う形に。横浜は今回の参加メンバーとしてはすぐに帰れる場所なので塩梅が良い。
当日僕は予定が全く無かったため、早めに横浜に行く事に。とても天気が良いので横浜駅からダラダラとみなとみらいまで散歩する事にした。このコースは車道がほとんどなく緑もあり気持ちが良い。あと犬を散歩させている人が非常に多い。そうだった。元町やみなとみらい地区は犬を散歩させながらウィンドウショッピングするセレブ地帯であった。
そんな事を思いながら歩き進めると早々に目的地を発見。
ただ待ち合わせまでまだ2時間近くあるので、その時間まで付近を散策する事に。
みなとみらい地区なので海がある。
久々にスマホに触れずイヤホンも外してしばらく波の音を聞きながらゆらゆら動く海面を眺める。ときおり水上バスや屋形船が走っている。
「こう言う時間が欲しかったんだよ!」と言った感じ。街の喧騒から少し離れて海の音を聞く。波の音を聴け!と言った感じか。
その後、まだまだ時間があったのでさらに山下公園方面に歩いていくとハンマーヘッドと言う建物を発見。ふらっと中を覗いたらそこには『小樽ラーメン 初代』と言う看板が!
え?小樽!?
さて、小樽生まれの僕なのだが『初代』と言うラーメン屋はまったくの初耳。北海道ラーメンは大好きだけれども小樽でブランドになるようなラーメン屋は僕が小樽に住んでいた頃には無かったと思う。
勿論、当時も小樽には美味しいラーメン屋は沢山あったけれど所謂、”普通の北海道ラーメン屋さん”で「行列ができるラーメン屋!」みたいなのは無かったような気がする。小倉のラーメン屋はどこでも基本は豚骨ラーメンなのと同様、小樽のラーメン屋は基本北海道ラーメンなのである。
時間が良かったのか、場所が穴場なのかわからないけれど行列はできてないので食べてみる事に。今回食べたのは醤油ラーメン。1000円也。
表面に油を張り熱が冷めないようにした激アツでしょっぱいスープ、黄色い縮れ麺。うん、北海道ラーメンだ。
しっかりとした北海道ラーメン。その中でスープがかなり濃厚。匂いとしては少し苦手な人が居るかも知れない。
久々に舌を火傷しそうになるアツアツのラーメンを食べる事が出来た。満足度は非常に高い。
昨今、麺を啜る音が不快と言う”ヌーハラ”が騒がれており、最近では国民的女優が食べるうどんのCMでも苦情が来たらしい。世知辛い世の中。ただ、こういうラーメンは火傷上等でずるずる食べるのが美味しい。
良いビジュアル。
麺と具をすぐに平らげ、スープまで完飲しようかな?と思ったけれど流石に塩分が凄いスープ。富山ブラックは食べた事が無いけれど個人的にはそれに相当しそうなしょっぱい感じ。
でも、北海道ラーメンって基本しょっぱいイメージがあるから別に不思議では無い。ちゃんと残させてもらった。
ごちそうさま!
無事満足した後、喫煙所で煙草を吸いながらネットでこの店を調べてみた。
調べたところ、小樽での開業は1994年らしい。それでも創業30年か。ラーメン屋としては老舗に入る類だと思う。
ちなみに僕が上京したのは1993年なので実にニアミスであった。
『初代』は北海道以外ではこの横浜のホークヘッド店しかないらしい。探して行った店ではないのでかなりの奇跡に近い出会いであった。
また、小樽にはダウンタウンの浜田さんもリピートしたくなったと言われる『みかん』と言うラーメン屋があるみたいで、これは場所的には本当に子供の頃に良く歩いていた道。良く行っていた南小樽市場のすぐ近く。こちらは2005年創業らしく、有名な『すみれ』系列らしい。前に親と話した時に「あぁ、あそこね。なんかテレビで取り上げられたみたいで人気あるみたいだよ」と言っていたのを思い出す。
両店の店名の由来は、
『初代』:いつまでも初代のつもりで代が変わってもブランドに甘えずに味を守っていく
『みかん』:これはあくまでも”未完”であって日々味を追求していく
と言う意味らしい。
小樽は(僕は知らないけれど)あんかけ焼きそばで町興しを行っているみたいだけれど、こういうタフなラーメン屋が増えてくれた方がいいのになぁ〜。と思った。
その後、スーパー銭湯で露天風呂、足湯、岩盤浴を堪能し、食事処でお酒を飲みながら新人時代にお世話になった美味しかった店の話で盛り上がり18時にあっさりと解散。
いやー、健全であり大発見もした1日だった。
こういう日が年に数回あると人生は少し豊かになる。
そんな秋の好日だった。