この前、TBSの水曜日のダウンタウンの枠で、”10年観察”と言う番組をやっていました。プロデューサーは水曜日のダウンタウンと同じく藤井健太郎さん(厳密には企画・演出も)です。
観察対象は有吉さん、千原ジュニアさん、ロンブー淳さんの3人で10年という期間を定期的に取材したものを纏めて90分尺にして、それを観察された側の3人で見ると言う番組でした。お笑いは全くなし。
内容もさることながら「この番組の情報が外部にまったく漏れる事なく進んだ」事にびっくりしています。
さすがにこの番組のように10年は長すぎると思いますが、ほとんどの番組や映画、イベントは数年スパンで企画・作成されています。
かなり前から計画されている訳ですね。
少し詳しく言うと企画書を出して予算を貰い芸人などの調整を行い密着して素材集め……で、最後は編集と。かなり大変な作業になりますが“まだ誰も知らないプロジェクト”を作っていると思うとエンジニア、クリエーターの血が騒ぎ良いものができます。
それらが満を持して情報解禁されるので受け手の僕達としては驚くんですよね。「まじかよ!水面下でこんなに大きなプロジェクトが動いていたのかよ!」と。
少しでも噂が立っていたり、情報がどこかから漏れていたらサプライズ感は薄れると思います。
あと「来年公開予定!」とか「制作決定!」では無くて「来週やりますー」と「来月公開」と発表からの期間が短いほど驚きは大きくなります。
ラジオとかの番組を持っている演者だと情報解禁までその話題を出す事は当たり前ですが出来ないので、そのイベントや企画が大きければ大きいほど話したくてしょうがない気持ちがあるのではないでしょうか?
(昔、オードリーの若林さんはたまにラジオで解禁前を話していましたが、流石にオードリーも大きくなり過ぎたので今はそういう事は無いと思います)
お笑い芸人のエハラマサヒロさんのネタにも情報解禁をわざと使ったものがありますね。
(ラジオパーソナリティーがラジオブース越しからマネージャーに「あれ?これってもう話していい(情報解禁されてる)んだっけ?」と確認する仕草がウザイと言うネタです)
一流の芸能人はそう言うのをちゃんと守ります。だから信頼されて次の仕事に繋がる面もあるでしょう。
芸能関係だけでは無く、システムエンジニア関係などサラリーマンとして組織の末端として仕事をしている人も中々の情報を手に入れたり貴重な経験をする事がたまにあると思います。
僕は仕事上、NDA(守秘義務契約)を結ぶ事があるのでSNSなどでは容易にポストしないです。会社内でも定期的に個人情報や顧客情報の取り扱いやSNSに関しての教育が行われその点は徹底されています。
特にNDA系はインサイダー取引が出来てしまうような情報も含まれるのでぶっちゃけ言いたくてしょうがない場合もあります。
そういうのをイキってポストしてしまう人の気持ちもわかりますが、やはり『プロ』では無いな、と思ってしまうんですよね。
昔のApple製品にはその美学がありました。「おそらく何か出るだろうな」と言う予想はできてもそれがどんな形でどんな性能かは全く不明と言う感じでした。今は事前にほとんどリークされているので答え合わせでしか無い感じですね。そう考えるとスマホと言う概念が無い時代にジョブズのiPhone発表スピーチを聞けた人って凄い興奮したのではないかな?と。
あと、ジョブズ時代はそうやって公開してから「今日からこの機能使えるよ」とか「今日から販売開始です!」とかしてくれたので本当にワクワクしたものです。
どうしても言いたくなる気持ちは分かります。僕だって具体名を出して話したい事は沢山あります。でもやっぱり『プロ』としてはSNSなどに書いてはダメなのでしょう。そう言う意味では同じプロジェクトメンバに対しては当たり前ですがどれだけ話しても良いのでSNSじゃなくてちゃんと仲間と口に出して話して発散するのが当たり前ですが健全なのですね。