“働きアリの法則”と言う言葉があります。これは「10匹の働きアリがいると必ず2匹位は仕事をサボる。かといってその2匹を排除しても今まで働いていたアリの何割かはやはりサボってしまう」と言うものです。
これは勿論、同じ目的で働いていて一定以上の技術力があった上での話だと思いますがパレートの法則のように頑張る人、普通に働く人、さぼる人が2:6:2の割合になる法則。さぼると言うかガツガツ働かないって感じですかね。
逆に凄い働いている人が居なくなっても、残ったメンバが同じく2:6:2の割合で働き出すそうで、この”働いている人”を排除しても”さぼっている人”を排除しても結局2:6:2の割合になるのが働きアリの法則のポイントです。
この法則に則り”自分が会社を回している!自分がいないとこの部署が危ない!”と思っている人も体調やメンタルが無理なときはしっかりと休むのが良いです。逆にいままでサボっているように見えていた人がちゃんと頑張ってくれたりするものです。
自分がいなくても組織は回るので安心して休むべし。これは僕の実体験で分かっています。
頑張りすぎて、それでも正当な評価を受けず(感じられず)「なんで俺だけ」と思いながら頑張って身体を壊すと言うのは周りからみたら「壮大な自爆」に見えたりします。
会社のプロジェクトとして予算を作る時も”予備費”とか”コンテンジェンシー費用”と言って「なにかあった時のための」金額を確保するのが一般的です。言ってしまえば「誰かが休んでも大丈夫なようにお金を用意しておく」と言う意味です。(勿論、予想以上に費用がかかりそうな時の為のお金”でもあります)
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さて、貧富の差が激しくなって所謂『上級国民』と言うワードがここ数年どんどん流行っているように感じます。ただ例えばその結果『貧困層』が全員淘汰され、結果『上級国民だけの世界』と言うものが生まれても結局その中で一定の割合は搾取される側になってしまうんです。ヒエラルキーの中にもヒエラルキーがあるんですよね。
クラスのいじめられっ子が転校などしてしまいいなくなったらいじめが無くなるのでは無くて次の標的が作られる……というのは残酷な現実ですがそういう仕組みらしいです。
若い人で上昇志向が強い人には「さぼるなんてとんでもない!自分の能力を高める為に土日も勉強だ!」と言う人がいるかもしれません。でも仕事一筋で生き続けるのは想像以上に辛いものがあります。
燃え尽き症候群やミドルエイジクライシスにならない為にもある程度の年齢になったらソフトランディングを心掛けながら仕事をするようにするのが経験上良いと思います。”ある程度”と言うのは個人的に35歳位を想定しています。
仕事の中で「それ知っているよ!手伝おうか!」「それ、俺がやります!」と自分で手を上げて作業する機会を徐々に減らしていく。ただ頼られたらちゃんと結果を出す。そこで出来たプライベートの時間で色々な趣味・目的を堪能するのが良いのか、と。
こういう事を書くと「そう言うのは定年後にやるよ」って言う人が一定数いると思うのですけれど定年を60歳と仮定して60歳からいきなり「よーし小説書くぞ」とか「バンドやるぞ」と言うのは想像以上に困難なのでは?と思っています。一回も小説を書いた事が無い、一回も楽器を演奏した事が無い人が60歳超えてから初めて手を出すには遅すぎるんです…。いや、遅すぎる事はないと思うのですが「こんな事なら若い頃から少しづつやっておくべきだった」みたいな感じになると。
個人事業主でない限りある程度の仕事はチームで行います。ずっとサボっていたらそりゃチームから外されますがずっとトップでみんなをリードするのも疲れますし失敗したら自分のせいにされてしまいそうです。
……と言うわけで働きアリの法則を活性化すべく疲れた時とか、プロジェクトによってはたまには”サボり組”になってもいいんじゃないか?と言うお話でした。