昨今のテレビは同じ曜日の同じ時間帯に持ち回りで違う番組を放送する場面が増えてきてます。
関東だと土曜の12時のフジテレビでは有吉さんの番組とタカトシさんの番組が交互に放送。日曜日の19時のTBSではバナナマンのせっかくグルメと坂上・指原の潰れない店を同じように放送していますね。多分、他にもいくつかあると思います。
クオリティと言う観点から同じフォーマットの番組を毎週放送するのは難しい特性を持つ番組はあります。なのでこの放送形態ってある意味健全なのではないかな?と。
とてつもない面白い番組も毎週放送するとなると同じクオリティーを保つのは難しいと思いますし演者のキャスティングも難しいと思います。人気芸人のスケジュールを毎週確保すると言うのはなかなか厳しいですし、芸人側も「たまにはこの時間休ませてよ」みたいな気分になるかもしれません。
毎週放送のプレッシャーから番組宣伝のゲストを呼んでみたり水増しするようなミニコーナーを作る方向に走ってしまうと結果として短命の番組になりがちなのは過去の人気番組をみていても分かります。特に深夜で30分枠で爆発的な人気を誇っていた番組がゴールデン時間帯に移動して1時間枠になった途端に急激な失速をしていくのは観ていて悲しくなるものがあります。
そう考えると毎週やってるお笑い番組ってやっぱり凄いと思いますし、失敗・失速して行った番組も「やはりな…」って感じ。局からの指示もあると思いますが、ここは作家・プロデューサーの能力にもよるかもしれませんね。
あと、このパターンが通用するのであれば最近視聴率が取りやすい『海外のおもしろ動画を紹介する番組』を差し込む事もできると思います。このフォーマット、本当に楽なんですよ(もちろんMC力も必要だと思いますけれどネタを作る労力が省かれます)
あとはTBSの日曜劇場で『VIVANT』と言うのがあったのですがあの番組は毎回放送時間がまちまちでした。最低60分はあるのですが90分の回があったり…と。ドラマに関しては次回を観てもらう為に終わり頃に「次回が観たくなる仕掛け」を作る事が多いので時間枠が固定されてしまうと少々無理な展開になってしまう事があるんですよね。例えば、VIVANTのように毎回の長さを監督が作りたい時間にしてその後に同局の情報バラエティーの生放送とか入れれば帳尻を合わせる事ができるはずです。Netflixなどはすでに毎回の長さが違う作品が多いのでこの作戦を使えば地上波でも再現できるのでは無いでしょうか?
音楽番組とかは出演ミュージシャンのプロモーションも兼ねているので毎週できると思いますし、NHKの朝ドラや大河ドラマは巨額の予算としっかりとした事前準備を行っているので大丈夫だと思うのですが、バラエティー系はきついかな…と。
特に食べ物系は毎週放送していると直ぐにネタが尽きてしまいます。(孤独のグルメは有名店を紹介する訳ではないので日本全国の個人料理店分位ストックがあると思いますがあれは特例です)
日テレ『オモウマい店』に思うこと。昔は「何曜日の何時はXX!」と言う定番があったと思います。(例えば今でも続いている”笑点”とか)
芸人も「なんとしても冠番組を持ちたい!」と言う強い気持ちもあったでしょう。
しかし働き方改革だったり番組制作側も”むちゃして働いちゃダメだよ”と言う風潮になった結果、クオリティーを保つのが難しいのも事実。
そう言う意味でいくと「この時間は、誰と誰の持ち回り」みたいな風潮が今後の主流になるのかもしれませんね。
「今回、つまらなかったなぁ」とか「なんかクオリティー下がったなぁ」と思うよりは数週に一回ちゃんとした番組を放送してくれたほうがみんな幸せなんだろうなー。
なんて思う年末でした。