高校時代、バンドでキーボード(ピアノではない)を担当していたので、上京してからも一人で作曲をしておりました。
作曲は基本的に鍵盤で行っておりました。(ギター弾けなかったので)
若かったのと、音楽からそんなに離れていなかったので、色々と作曲がはかどりました。その中で、凄い切ないコード進行を思いついたのです。
しかし、そのコード進行の名前が判らないのです。そにかく、僕はコードの押さえかただけ覚えて勝手に「切なさコード」と名前を付けておりました。
それから十数年。
ギターも弾くようになり、僕にもメジャー、マイナー、7th以外のコードも押さえれるようになってきました。その時に、思ったのです。
「あ、あの時の切なさコードってなんて名前なんだろう?」
押さえかたは覚えていました。”ルート音-3度-3度”と言う押さえかたです。基本的にメジャーは”ルート音-4度-3度”、マイナーは”ルート音-3度-4度”と言うのは覚えていたので、「変則的だなぁ。」と思っていたのです。
時代はインターネット時代。押さえかたで検索すると出てきました。dim(=ディミニッシュ)と言うコードのようです。
僕が当時作っていた曲は、dimを使用すると、
F-G-G#dim-Am/Emと言うコードになります。
他に作った曲も、A/A#dim-Bmと言うコード進行もありました。
どうも、1-1#dim-2と言う、1と2を繋ぐ時に間に切なさを出すコードで使うようです。(僕は音楽理論を勉強していないので、間違っているかもしれませんが。)
そのうちに、僕はたまたま、SEKAI NO OWARIと言うバンドの「スターライトパレード」と言う曲と出会います。
サビの進行は○-○M7-○7と言うこれまた切ないコード進行(下方向のクリシェと言います)なのですが、次のコード進行に行く前にどうにも”切なさ”を感じるのです。
「♪眠れない夜に」の部分です。
「この切なさ、きっとdimに違いない!」そう勝手に思っておりました。
んで、酔って「あぁ、スターライトパレードを弾こう」とギターをとり出し曲に合わせて弾きます。勿論インターネットでコード進行を調べて見ながらです。
予想通り、「○-○M7-○7」でした。
(カポ2)C-CM7-C7-A7-Dm-DmM7-Dm7
だったのです。
あれ?俺の思っていた切なさコードはdimじゃなくてA7だったの?こんな簡単なコード?これが切なさを!?
なんて思いながら、酔っていたので、そのままタクシーで飲みに行きました。
で、ちょいと時間が出来たので、紙とペンを借りました。そして、A7と僕が思っていたC#dimを書いてみたのです。
C#dimとA7の比較
押さえている音は一緒でした!!
つまり、この場合、A7はC#dimの「代理コード」と言う事になります(逆かもしれませんが)
代理コードってのは、「本来はこのコードだけれども、このコードでも代用できるよ。」って奴です。
これが判っただけで、飲みに来た甲斐があったと言うものです。
やっぱり「スターライトパレード」のあの切ない部分はdimコードで間違っていなかった!!
そうやって、音楽をまた一つ覚えたのでした。もう39歳ですが(編注:リライト時点で44歳になりました)
お金に余裕があれば音大に行って見たいとも思った事があります。でも、世の中のバンドマンが全員音大出身と言う訳ではありません。僕のように、色々と調べて学んでいったんだと思います。
僕があと、20歳若くて、今の音楽技術があれば…。転職していたでしょうね。
まぁ、もう遅いんですけれど。
でも、ルックスはともかく音楽はいくつになってもできます。おっさんバンド、上等じゃないですか。
僕は、まだまだ音楽と触れ合って生きようと思います。
では!
いいですね!ちょっとほっこりしました!
本日わたしも作曲していたら、このコードに辿り着いて、なにか聴いたことがあると思ったらスターライトパレードでした(笑)そして色々調べていたらここに辿り着きました。
切なさコード、いいですよね!