山田波秋1万文字インタビューです。(2008年記録。)
今までの経験で、最強の口説き文句を教えてもらえますか?
”目は口ほどに物を言う”ですよ。
「僕の口説き文句ではないんですけれど、僕の先輩の若い頃の口説き文句で、付き合うって言う訳ではなくて、一夜の関係を求める時の文句なんですけれど、「一生に一度くらい、ええやん?」です。なんで関西弁?(笑)でも、そうやってストレートに言える事ってすげーなって思ってました。でも、それが成功したって事を見たことがありません。そういう意味では最強では無いですね(苦笑)僕自身の経験の中では口説き文句って無いんですよ。この一言で女性を落としたって経験は無いです。口説かないで目で落とす。”目は口ほどに物を言う”ですよ。そういう意味では、喋りまくって、落とすよりも、目で落とす方に憧れます。」
独身でいることのメリットは何だと思いますか?
気持ちを共感したいじゃないですか。
「自由、ですね。囚われない。記念日を覚えなくてもいい。土日が自由に使える。とか、後は家では一人でいるので他愛ない会話から喧嘩とか。そういうのが無くて楽です。楽ですって言うのは、自由とはちょっとちがうのかもしれないけれども。お金を自由に使えると言う点もありますね。僕は基本的に甲斐性無しなので、家に金を入れると言う発想が出てこないんです。いや、入れよう、貯めようとは思っているのですが、お気に入りのCDとか本とか出ると、やっぱり欲しいじゃないですか?(笑)そこで、気兼ねなく(お金があれば)買えるって言う点は大きいですね。最近、携帯ゲーム機を買ったんですけれど、もしも結婚していたら、こういうのは絶対に買えないだろうし、買っても家では遊べないでしょう。きっと。でも、それって逆を言うと、全ての行動に対して制限してくれる人、共感してくれるべき人ってのが居ないんですね。もし、お気に入りのDVDを家で見てて、とっても面白かったら、やっぱり誰かとその気持ちを共感したいじゃないですか。って事で今の所、独身でいるメリットの方が勝っているのでそうしているけれど、もういい年だし、相手がいれば、独身を抜けたい気持ちはありますね。その前にお金を貯めて、そして、勿論、相手がいればの話ですけれど。(苦笑)」
自分の中でこれだけは譲れないと思う部分はなんですか
「感性。これは譲れない。こういう人は多いんじゃないかな。絶対感性を持っていて、それを突き通す。自分を信じれるのは自分の感性があるから。だから、逆に流行に流されている人とかは、人生損しているんじゃないかな、って思う。ゴルフの成績に負けても、麻雀でハコテン食らっても、別に悔しくない。でも、例えば、デザインでA案とB案があったとして、自分は直感でB案って思っていても、会議でA案に決まりそうな時は『こいつら感性ないな』って思っちゃう。本当はそういうのをやるのはあんまり好きではないんだけれど、A案のダメな所をこれでもかって挙げちゃうね。右か左かとかも感性。直感って言うのかな?だから、自分の感性に乗った結果、それが失敗しても後悔はしていない。だから、流行っているからって見て『この映画ダメだったね。』なんて言う人は何様じゃ!って思うね。感性だけは大事にしていきたいと思う。これが無くなったら僕は、ただの冴えないおっさんになっちまうよ。(苦笑)」
この作品は最低ですね。ご自身ではどう思っていますか?
僕は最低なんですね。
「最低を狙って作ったんだよ。そう意味では成功(笑)。この『神様とそのほかの雑種と変種』は、宗教物を扱おうと思ってね。なんにも調べないで、勝手な想像で神様創っちゃった。そしたら、それが破壊神で(苦笑)。でも、その神様を操作する裏の人達をもう、ぐちゃぐちゃに汚く書きたかった。だから内容に一貫性はないし、突然、知らない人の人生がインサートされていたり。このインサートに伏線があるんだろうな、と思わせておいて、なんの接点も無いという。見る人を突き放してるね。エンディングまで一切BGMが流れていないのも指摘されているけれど、それは忘れていただけ。で、今回、金ならいくらでも出すって言うスポンサーがついたので、思い切って、すげー金使って最高にくだらない物を作ろうって。最高にくだらないから最低かって言うと、まぁ、最低であって。途中にゲロを吐くシーンが多いのも、見ている人に不快感を与えるためじゃなくて、書いている時に二日酔いだったから。だから、この作品は僕自身です。だから、僕は最低なんですね。ただ、キムタクにゲロ吐かせて、福山雅治に浮浪者やらせて、江頭(2:50)に教祖になってもらったっていうのは金があったから。金に物を言わせてね。すっきりしている人も多いんじゃないかな?女性からは猛烈に抗議にあったけれど。それはそれ。成功したって言えるかもね。」
影響を受けたアーティストは?
「沢山いるけれど、やっぱりキーボーディストに影響を受けています。柳原陽一郎(たま)、阿部義晴(ユニコーン)、上田現(レピッシュ)とかね。今だと、H ZETT Mって言う人。特に音楽だけでなく生活スタイル、人生に影響を受けたのは上田現。これだけは譲れない。僕は上田現みたくなりたかった。決してテクニックは無いけれど(苦笑)でも、誰よりも”魅せる”素敵な人。だから、現ちゃんがシリウスになった時は本当に悲しかった。目標が居なくなっちゃった。後は、ケラ(有頂天)って人の才能を凄く感じる。有頂天は解散してから聞き始めたんだけれど、凄かった。痺れた。なにがって、ケラって楽器弾けないのに、曲を作る所(笑)。いや、それは冗談だけれども、声が素敵で、詩がシニカルで。うん、影響を受けてないと言えば嘘になる。ケラは芝居畳んで音楽畑に戻ってきて欲しいな。(笑)月並みに言えば、Mr.Chidrenとかにも影響を受けているし、本当に数え切れないくらい影響を受けている。最近だと、東京事変とチャットモンチーかな。東京事変は本当に職人の集団だと思う。今は浮雲ってギタリストに影響を受けてます。素敵過ぎます。でも、やっぱりもっとも影響と言えば、上田現で。それは高校時代の友達に聞けば全員が、『あいつは上田現の真似してたぜ。』って言ってくれると思うよ。」
あのコード進行は斬新でしたね、どのように思いついたんですか?
無知の結果。
「実は音楽の理論ってのをまったく知なくて。その点では無知。楽典も読んだことないし、勿論音大にも行ってない。でも、根底はキーボーディストだから、その頃は大体のコード進行ってのが決まっていたのね。でも、高校卒業して、上京して、一人で音楽を作る立場になった時にギターを始めた。でも、本当に基本的なコードしか覚えていない。どこ押さえたらどーいう音になるのかが分らない。例えばハイコードで、GとCのコードの押さえ方の違いって大きいけれど、『人差し指で3フレットを押さえて・・・あとは?』って(苦笑)。そこでの失敗が今回のコード進行になった訳。狙って作ったんじゃない。無知の結果。無知は何も知らない、縛られていないから、逆に斬新なコード進行が生まれるのかもね。ただ、それにメロディーと歌詞をつけるのには凄く苦労したけれど。(苦笑)」
高校時代には、どんな音楽を聴いていました?
「高校時代が僕の音楽人生が始まった時代。多感な時期にいろんな音楽を聴いてました。実は中学生までは音楽好きだけれども、邦楽が好きじゃなくて。所謂”歌謡曲”?、BOOWYとかもいたけれど聞かなかった。友人の進めでビートルズ一辺倒でした。でも、そこで音楽の土台が出来たのかな。後は、僕は田舎に住んでいたんだけれど、バンドブームの火付け役である『イカ天(イカすバンド天国)』がやっていてね。そこで、”たま”を知っちゃった。あんまり恥ずかしくて”たま”好きですって言えないんだけれど、だってみんな『ランニングの人が”ついたー”って言うやつでしょ?』って言うでしょ?(苦笑)でも、もっと音楽性は深いの。で、高校に入学して、出来た友達が”たま”のインディーズのレコードを持っていてね。もう感激してすぐダビングしてもらって、何回も何回も聴いた。で、その友達が次に薦めてくれたのがレピッシュ。初めてバンドらしい音に出会った(笑)ハマったなぁ~。当時はユニコーンとかも居たけれど、それは会社に入ってから。高校時代は”たま”と”レピッシュ”を聴きまくって、で、バンドを始めてね。やっぱり音楽の楽しさを実感したのがその時。で、土台が出来てから社会に出て財力に物を言わせてCDを買い漁ったんだけれども、それはまた次の話ですね。(笑)」
太った?
「厳しい質問ですね(苦笑)。太りました。えぇ10年前と比べて10Kg近く太ったんです。でも、まだ理想体重以下なんですけれど。昔は52Kgとかで、とにかく目標理想体重が58Kgってのがぼんやりとあって、その為に深夜に食べたり、お菓子とかも食べまくったんだけれど太らなくてねぇ~。家系に太っている人は居ないし、『うちの家系は太らないんだね。』って油断していたら、ある時体重計に乗ったら58Kgあったの。やった!理想の体重じゃん!って思うより、『ヤバイ、俺太った』って気持ちが大きかった。正直だね。(苦笑)で、同期に言わせると、『なんか、お前太った。顔がパンパンだ。』って言われて、それも体重が100Kg以上ある奴に言われてね(笑)。時期的には三十路に突入しだしてから、如実に食事が体重にリンクするようになった。あと、その時期からご飯が美味しくてね。食べすぎちゃうの。昔の自分からは想像できない。ご飯を残しまくっていた俺が。ハートが弱かったのですぐに食欲をなくしていたの。でも、今はハートが強くなったのか、怠慢になったのか。食欲が出てきてね。だから、最近は夜遅い食事とか飲んだ後のラーメンとかは控えてますね。レッツ!自己管理!って事で。」
誰もがあなたのマネをし始めたらどんな世の中になっちゃうんでしょうね。
マネをして欲しい願望はある。
「世の中がB型だらけになるって事ですよね。そして、ワガママで甘えん坊。さらに気分屋。世の中は終わるでしょう。終わるって言っても滅びる訳では無く、超自己中心な世界。でも、喧嘩は嫌いだから世の中から暴力は無くなると思う。その分屁理屈が増えそうだけれど(苦笑)でも、何かに没頭すると凄い集中力・団結力を発揮するので、案外尖がった世界になって、もしかしたら、物凄い物を作り上げているのかもしれない。あと、世の中からスポーツが消えます。その代わり、全ての団地が防音になります。僕のマネをしようとして、でも、僕を追い越そうと。マネできない性格なので。誰々よりは上に居たいって気持ちが多いのでね。マネをし始めたらそのいたちごっこが始まるかも。結局、何が言いたいのか?忘れた。だけれども、マネをして欲しい願望はある。そういう人間になりたいって気持ちはある。でも、誰もがマネしなくていいと思うんだけれど。」
あの時の大怪我について教えてください
柵の向こうが崖とかだったら…
「骨折とかそういう外科的な怪我って実はした事がないんだけれど、僕の右足の脛には10針以上の縫い傷があります。もう10年以上前の傷だけれども、今も消えてなくて。この傷は一生残るんだろうなぁ~、と。その傷ってのが、社員旅行で温泉に行った時に、ヘロヘロに酔っ払って、『さて、もう一風呂入りますか。』って思って一人で温泉に行ったのね。で、露天風呂に入って、『はぁ~スッキリ。』と思ってお風呂を出ようと思った訳。そしたら、脱衣所に行くドアに鍵がかかってるの。建物の構造上、鍵ってのは、脱衣所側にある訳で、風呂の中の方にある訳じゃない。で、ガラス越しに見ると脱衣所のソファーでおっちゃんが一人眠ってるの。ありゃりゃ、こりゃ自分の家と間違って鍵かけたなぁ~って思ったが後の祭り。どうやっても開かない。で、酔っ払っている俺の発想は、『露天風呂から向こうの柵に上れば女湯があるはずだからそこから出よう。』と。馬鹿だね(笑)でも、柵は当たり前だけれども結構高い訳だ。んでもって、えいや!って飛んだら柵のとがった部分に当たって思いっきり切ってしまったの。で、焦って…人間ってそういう時って尋常じゃない力を出すんだね。結局柵を乗り越えて向こう側に行ったら…女湯が無かったって言う。まあ、通路だったので、走って何とか中に入れたけれど。血が止まらなくてね。ホテルに言ってもマキロンしか無くて、それで消毒してタオルを巻いて止血。でも、次の日そんな足でゴルフやってたんだよ、俺。馬鹿だー。このエピソードはみんなに『女湯を覗こうと思って失敗した。』と言うダメ武勇伝になっている。人づてに広がっていくんだろうね。ただ、柵の向こうが崖とかだったら…そう思うとこの程度の怪我でよかったと思うよ。」
仕事をしててよかったな!と思った瞬間は?
「やっぱり、職業柄お客様のシステムを作るにあたって、お客様の喜びを感じられた時はこの仕事してよかったなー。って思います。システムって、結構使いにくかったり、お客さんの要件を無視する形になったりしちゃうんだけれど、お客さんと折衝して、何回も議論して、そして、それをモノとして作って、『うん、これこれ。いいねー。結構議論したけれど、無駄じゃなかったね。ありがとう』って言われる瞬間。これは”仕事”として考えたら、どの”仕事”もお客さんの笑顔、お客さんの満足ってのが良かったなぁ~と思う瞬間だと思う。あとは夢の無い話をすると、サラリーって人も多いんじゃないかな?別に仕事に思いいれは無いし忙しいけれど、その分の対価があるから仕事をしているって人も多いと思う。僕はそっち側の人間じゃないけれど、やっぱりサラリーは多いに越したことないね(笑)。」
もし、世の中を二つに分けるとしたら、何と何になりますか? また、あなたはどちらのほうに含まれますか?
僕はやっぱり発信する側の人間でいたい。
「シンプルだけれども、男と女。やっぱり、この二つになると思う。だって、両性具有だったら、種保存の法則である、『愛・性欲』の感情が無くなっちゃうでしょ?まぁ、愛と性欲を一緒にするのには問題があると思うけれど。(苦笑)でも、考えると、世の中の生態系ってやっぱりこの法則に則っていると思うんだ。んで、僕は男の方に含まれます。当たり前だけれども性別は男だから。そういえば、性別って英語だと『sex』欄になっていて子供ながらにちょっと頬を染めた記憶が…いや、今でも頬を染めてます(苦笑)あとは、分けるとしたら、表現を発信する人間と、受信する人間です。表現ってのは音楽だったり映画だったり小説だったり絵だったり。芸術一般と考えてみて。物を作るってのはとっても大変な事だと思う。作れって言われて作るのもやっぱり無理があると思うし。勿論、受信する方もアンテナを広げていないといけないけれど、僕はやっぱり発信する側の人間でいたい。ずっとそう思ってます。」
オタクの定義とは?
『TVチャンピオン』は究極のオタク番組ですね。
「オタク…ってのは、共通の趣味を持っている人だけれども、その人の名前を知らなかったり呼べなかったりで「僕はxxだけれども、おたくは?」が語源だと聞いています。そういう意味ではコミュニケーションをとりにくいタイプの人間って事になるんですかね。アニメが好きだったり、漫画が好きだったり、Nゲージが好きだったりする人をオタクって思うかも知れないですけれど、僕は『世の中には必要が無いけれど、自分としてその分野を突き詰めたい』って気持ち・行動だと思うんですよね。例えば、ミスチルが好きな人がアルバムを全部持っていて、ライブには必ず行って、音楽雑誌の切り抜きを集めている人とかも僕に言わせれば『オタク』だと思います。僕も大泉洋オタクであり、音楽オタクです。オタク=かっこ悪いって事では決してないと思いますが、アニメとかそういう人ばっかりピックアップしているマスコミが悪いのでは?と思います。極論を言えば『TVチャンピオン』は究極のオタク番組ですね。」
結婚式でもらった引き出物、ズバリ「これ要らねえ〜」と思ったものは?
「引き出物は基本的にまったくいりません。持って帰るのも面倒です。感謝の気持ちは嬉しいけれど、勿論、引き出物目当てで結婚式に行く訳ではないので。こういう制度は無くなったほうがいいと思います。あと、最近だとカタログから選ぶパターンも多くなっていますが、値段的な制限からか、中途半端な物が多いんですね。だから、そういう制度は無くして、二次会でゲーム機とか、iPodとか貰った方が100倍嬉しいです。引き出物に変わる何かってないんですかね?もっと言えば、結婚式の食事も嫌いです。コース料理自体が嫌いなので。苦手な物でも「食べなきゃ次の料理が!」って気持ちが先行して、式自体を楽しめない事が多いです。あれ、いつのまにか披露宴批判に!?もし、自分が結婚する事になったら引き出物…全然思いつきません。だから結婚できないのか。」
あなたの至福の時は?
昔の芸術家ってそういう気分でしょ?
「明日休み、できれば明後日も休みな夜。つまり金曜日の夜ですね。みんなで騒ぐのももちろん至福なんだけれど、夜も更けて、一人、部屋で酒を飲みながら、好きな音楽に身を委ねるて言う瞬間が至福の時なんじゃないかなーなんて思ってます。だってさ、誰にも気を使わなくていいし、明日、朝早く起きる必要ないし。できれば、思いっきりギターとかかき鳴らしたい。やっぱり僕の根底には音楽が鳴っていて、それを実現化したいと日々思っている訳であって、もしかしたら、そうやって、生み出された音楽が他の人の耳に届くって言う現象。それが至福なのかもしれませんね。真剣に意見をもらえたら尚更。でも、お酒が入っていた方が至福感が高まりますね。性的なものより、生み出す行為の方が実は好きだったりします。もしかしたら、僕がこの世からいなくなって、でも、日記や作品が残って、何年も後に誰かに発掘してもらうって時が本当の至福なのかもしれないね。まぁ、至福って言っても僕はその時にはいないんですけれどね。昔の芸術家ってそういう気分でしょ?だから、僕の至福より、生まれた物に至福を与えてあげたいです。」
「このまま時間が止まってしまったらいいのに ── 」と思ったときのことをお話ください。
「もう何年も前になるんだけれど、とっても好きな女の子が居てね、当然僕の片思いだったんだけれど、もう2~3年、それ以上かな?ずっと好きだった娘た居たの。多分、一生で一番の片思いなんだろうね、きっと今後も現れないって感じ。で、その娘とは職場(お客先)が一緒でね、帰り道の電車も一緒だったの。小田急線。あの娘は登戸乗換えなんでそんな距離じゃなんだけれど、僕が遠くてね(苦笑)。でも、いやな顔をしないで一緒の電車に乗ってね。それも、僕が座れるようにって事で、一本遅らせて確実に座ってね。他愛も無い会話ばっかりしていた。あの時、『あぁー、このままずっと電車が登戸に着かなければいいのに』って思ってましたね。えぇ、時間が止まるって言うか、シチュエーションがとまるって言う。うん、恋に恋していたあの時代。甘かったなぁ~、俺。ちなみに、その娘はその後無事誰かさんと結婚して、今は子供がいるみたいです。幸せになってくれるといいね。」
お酒での失敗段を、よろしかったらお聞かせください。
『僕は11月に結婚します!』
「失敗談。年を取るたびに記憶を無くす確率があがっている。ってのはあるわね。次の日に『あれ、ここどこ?どうやって移動したの?』なんて思っていた事もしばしば。でも、迷惑はかけていないつもり。あと楽しくなって飲みすぎちゃって、集団でカラオケに行ったときに『僕は11月に結婚します!』って言ったらしくて、別にその時に彼女はいなかったんだけれど(苦笑)。次の日会社でいろんな人から『結婚するって本当ですか?』って言われたなぁ~。まぁ、これはまだマシな方。恥ずかしくないもん(笑)一番恥ずかしかったのは課のメンバー(男連中だけ)で温泉旅館に飲みに行ってコンパニオンを呼んで飲んでいた時に、『早く酔った人が先に寝る部屋』ってのがあって、僕はそこにコンパニオンを呼び出して『おっぱい触らせて』って言ったらしいのね。もう全然記憶になかったんだけれども、その部屋にまだ起きている人がいて、次の日みんなにばらされました。十代の思い出。あぁ、十代は酒のんじゃいけないか。(笑)」
処女・童貞を卒業したのは何歳ですか?
雷の鳴る中、…奪われました。
「高校一年生。今の子供達はもっと早いんだろうね。僕らが中学の頃は『○○君とxxさんが一緒のベッドに入った』ってだけで噂になってたもんね。何もしてないのに。で、高校に入って初めてできた彼女とそういう関係になって。まずはキスなんだけれども、高校の頃、僕の部屋で、雷の鳴る中、…奪われました。(笑)向こうが積極的だったんだよな。で、初めての時は相手も初めてで、つたない知識で、腰に枕を置くと挿入しやすいぞ、って聞いていたんだけれど、それで、結局その通りやって、案の定血が出てね。枕が鮮血ですよ。両親には『鼻血だ。』って言い聞かせましたけれど(苦笑)忘れないなあ、初めてってきっと何でも忘れないんだろうね。」
人生で一番痩せてた時は何キロくらいでした?
「まぁ、人生で一番痩せていたのは勿論赤ん坊の頃なんだけれど(笑)そういう質問ではないよね。うん。分ってます。一番痩せていた頃、それは47kgです。成人男性が47kgってどれだけ痩せているのよ!?って話です。20代の頃は平均が52Kg~54Kgの間を行き来したんですけれど、肺気胸って言って肺に穴があく病気があったんだけれども、僕はちょうど両方の肺に穴が開いてしまって。医者に『死ぬよ。』って言われて入院した記憶が。で、入院している時は煙草も吸えないお酒も飲めない割に、ちゃんと一日三食食べていたんだけれども、退院する時に計った体重が47Kg。運動もしていないのに、入院しているだけで痩せていく。病院って凄いんだなぁ~と思いました。(苦笑)退院してからは三日連続で焼肉食いまくったらすぐに体重が戻りました。人間正直だぁ~。」
その彼(彼女)とは、本当に別れなければならなかったのですか?
感じれるのは一時の快楽。
「きっと別れなければずっと喧嘩のしあいだったと思う。お互いに年だけとっても頭の中はわがまま君とわがままちゃんだったんだね。どうしても、何をとっても何もかもが合わない。そんな感情を消すように抱き合っても、感じれるのは一時の快楽。きっと、僕よりもいい人と出会ってこれから、幸せな人生を送って欲しいです。残念だけれども、僕には甲斐性が無かった。悲しいけれど、それが真実であって、でも、時折、何かのきっかけで彼女を感じたりして、きっと次の恋までそれが続くんだろうね、きっと。だから、後悔はしていません。お互いにもっと人生を楽しま無くてはね、そういう訳で僕は元気です。(笑)」
今一番欲しいものを一つだけ教えてください。
「あなたが僕を想う気持ち」が欲しいんです。
「愛です。金じゃない。金も欲しいけれど、欲しいものは愛。才能?そんなものは欲しいんじゃなくて手に入れるんだよ。愛は向こう側もこっちを思ってくれる気持ちが必要。だから、「あなたが僕を想う気持ち」が欲しいんです。うん、年をとるとね、だんだんと不要な物も増えていくんだけれど、やっぱり、愛が欲しいね、うん。でも、貰ったら貰ったで迷惑だったりして、そこらへんがワガママなB型って感じなんだけれども、まぁ、それは仕方が無い。僕があなたを想い、あなたが僕を想う。そんなものをここ数十年も欲しがっていたりするのです。」
神様はいると思いますか?
そーしたら僕、天国に行きますから。
「神様って言うと色んな宗教が絡んできたり、『俺、無宗教だから。』とか言ったりする人も居て、一概に定義ってのが難しいと思うんですよ。僕が思っている神様ってのは、ちゃんと人の行動を見ていて、悪い事をしたら、悪い事が起こったり、報われないけれど、頑張っていれば、いつかその人にいい事が起こったり。良く仕事とかで踏んだり蹴ったりで『神様はいないのかー!』とかって思うことがあるけれど、結局、いい事は起こらない訳で。だから、神様って言うのは存在ではなく、その個人個人が思うイメージだと思うんです。絶対的な存在としてイコンにしちゃうとややこしくなるし、下手すると戦争になったりしちゃう。だから、一人ひとりが”my神”を持てばいいんです。その神は自分でカスタマイズするって言う(笑)そしたら文句が言えない。自分自身ですもんね。喧嘩にもならない。そうすると自分=神みたいになって、結局ややこしくなっちゃうか(苦笑)そう考えると神様はいないですね。現実的な話で申し訳ありませんが、死後の世界も無いと思っていますし。あれば嬉しいですけれどね、そーしたら僕、天国に行きますから。神はいない!と思いながらも、どこかで神の存在に期待していたりする僕がいたりします。神よいるならば、もう一度、やり直させてくれないか?あと、宗教は嫌いですが、文化としての宗教は調べるにあたって面白いと思います。結局、神様を信じて2000年以上、経っているので歴史文化的にはやっぱり何かあるんしょうね、きっと。」
死ぬのが怖いですか?
100年後にはもうこの世には居ない訳で。
「正直に言います。怖くないです。明日死んでもいい。その為に後悔しない人生を送っているつもりだし。ただ、痛いのは嫌です。眠っているうちに自然に死ぬのなら本望です。だから、やった事が無い事はやってるし。これが、きっと子供とかがいると「死ぬわけには行かない!」って思うんでしょうね。あ、これは”怖い”とはちょと違うか。まぁ、誰でも死にたくないとは思いますが、100年後にはもうこの世には居ない訳で。でも、死ぬのは怖くないですけれど、自分から命を落とす行為には大反対です。世の中生きたくても生きれない人が多いのに、無駄に死ぬのは失礼だと思う。まぁ、例えば道路に子供が飛び出しそうになってそれを助けようとした結果自分が死ぬのは仕方が無いと思いますが。ただ、体中から管を刺されながら、生きているのは、迷惑かけているような気がしますが。いや、不謹慎でした。でも、怖くないです。」
死後の世界はあると思いますか?
「ありません。”無”です。」