神戸製鋼の問題が話題になっていますね。データ改ざん問題として、これが本当なら損害はとんでもない金額になります。
それに対して、今回神戸製鋼は、「現場がやった事」と完全に切る感じです。汚いですね。部下の失敗は上司の責任。それをやるとキリがないから、最近、CxOと言う仕事が沢山できているのです。
昔、20年前にある会社の人事システムを作っていた事ですが、ブルーカラー(工場労働者)はホワイトカラー(本社勤務の課長以上)になるラインがなく幻滅した記憶があります。
今まであまり噂が立っていなかった日立の英国高速車両も水漏れなどのトラブルが発生しています。
昔、日本は、値段は高いけれど壊れない。品質だけはしっかりしている。と言われていました。今でも、発展途上国の入札で他の国が「安かろう悪かろう」で日本が負けても、結局失敗して、日本が復興援助すると言う例もありました。
すでに、日本は経済大国ではなくなりつつあります。でも、品質だけはきちんとして欲しいんですよ。そこに日本のプライドがあるはず、他の国同様で品質が悪ければ、ただ高いだけです。
そこで、必要な席を一つ設けましょう。それは、CQO(Chief quality officer)=最高品質責任者。です。
CEOを最高経営責任者として、CFO、CTO、CIOといろんな責任者がいますが、こんな今だからこそ、CQOをきちんと機能させるのです。
CQOはCFOやCIOよりも、普段はあまり問題になりません。歩留まり率を上げるとかではなく、いかに品質を高めるか(不良を見抜くか)を K.P.Iとします。
CQOは調達の受け入れ検査記録なども見る必要があります。
車業界とかでも発生する大規模リコール、そして今回の神戸製鋼や、日立の(これは海外のケースですが)鉄道事件を未然に防ぐことがCQOの職務となります。
そのためにはCFOと対峙して、コスト面での議論も必要となるでしょう。また、品質検査の精密な機械導入、定期的な人の入れ替えなど考える事はたくさんです。
ソフトウェアメーカーではCQOは他の責任者よりも厳しい目で見られるでしょう。念のため、マイクロソフトでは、2007年からCQOの席を設けております。
あの、中国のスマートフォン会社である、ファーウェイもCQOを設けています。最近、ファーウェイの調子が良いのはそのせいかもしれませんね。
日本ではまだ目立ってCQOを設けている会社はないと思います。ちょっとググったら、ユニ・チャームとブジヂストンの名前が出てきましたね。
「日本は、品質。」
ですし、QDC( quality.delivary.cost)のqualityに一番時間とお金を注いでいるので、時間がかかっても、お金がかかっても、素晴らしい製品を生み出せている訳です。それが日本の特徴であり、今、唯一誇れる点です。
世界のマーケットは、値段相応の時代、かつ、安かろう悪かろうで壊れたら買い換えが当たり前になっています。
今こそ、日本はCQOの席を作って、全力で品質を確保し、場合によっては責任をとる必要があると思います。
なーんて仕事の話をしてしまいました。では。