真部脩一と言う男がいる。00年後半の音楽として多大な影響を与えた相対性理論と言うバンドのベースであり、実質の首謀者。
そして、複数のプロデュースワークを行い、「またバンドをやりたくなった」と集団行動というバンドを作りギター、リーダー、首謀者を努めている。
真部脩一と言う男は集団行動にあたっては、マルチプレイヤーである。僕の業界でいうと全ての仕事を行うことになる。
・プログラマー(プレイヤー)である。
・エンジニア(作詞作曲)である。
・プロジェクトマネージャー(コンポーザー)である。
・営業マン(メディアへの露出)である。
真部プロジェクトとはこう言うものだろう。
結婚してるか分からないが薬指にゴツめの指輪を外しているところを見たことがない。僕が見ている画像では全てしている。
黒のストラトを独特のペンタトニックスケールで弾く人。
1985年、福岡県生まれの男。
商業音楽としての成功が目的らしい。
彼曰く
「バンドをやりたくなった」
「もう一回青春したくなった」
との事。
集団行動としても活動は異例である。
・素人ボーカルの加入
・バンド自体もデビュー後もメンバーを募集する
これは成長過程を見せる為の仕掛けなのであろうか?
真部脩一は自分の音楽ロジックを持っている。
進行方向別通行区分と言う、これまた不思議なバンドで培った方程式、いわばプログラミング言語。
相対性理論、自我を持ち出したやくしまるえつこ。
成長では無く、自我。ベースがいないのでベースとして参加したが殆どの曲の作詞作曲を行なっている事から真部脩一にとって相対性理論は「自分のロジックを披露する場所」だったのかもしれない。
商業音楽として成功する為か現在、一般人のサポーターを求めている。彼自身の言葉をいうと「口出しして欲しい」と。
外部の知見、有識者。ファンが求めているもの。掛け算の可能性。
商業音楽としての真部脩一。
歌詞も商業ベースに乗せないといけない。彼の紡ぎ出した歌詞は独特の世界観があり、それはお世辞にも商業ベースには乗っていなかった。武器を持ち替えないといけない。カスタマイズしていく必要がある。
再現可能な、普遍的な音楽。それは一体どのようなものだろうか?レンジでチンできる美味しい冷凍食品のようなものであろうか?
新たなJポップ。
みんなのイヤフォン、ヘッドフォンで流れる音楽を目指しているのだろうか?
2ndアルバム”充分未来”からは”春”、”鳴り止まない”などの曲から特に「日本の歌謡曲に寄せて来てる」感じが強くするのだ。
去年の段階で2ndアルバムまでの曲のストックはあった。(実際に去年のライブで2ndの曲のほとんどを演奏している)
それを
1stで「相対性理論っぽい真部ワールド」として顔を広め、
2ndで「歌謡曲に寄せて来て世界を広める」と言うのも作戦だと思う。
真部さんは一貫して都会の音楽を追求している。ただその定義は厳密にはない。
20年代の渋谷の音楽は変わるかもしれない。
20年代の音楽のガラパゴス化、それを狙っているのかもしれない。
真部脩一と言う男、ミステリアスなのかこれからどんどんメディアに露出し出すのかはわからない。
ただ、彼の可能性に期待する人は少なからずいる。すでに充分な実績を持ち、独特の世界観を持っている彼に対して。
2018年。僕らは未来を懐かしむことができるだろうか?
少々期待している。