はじめに
堀江貴文さんの本は基本的に読みやすいです。頭が良い人だからか余計なことを排除して伝えているからだと思います。本によって「ホリエモン口調」ってのがあるんですよね。
ただ、そう言う性質の本なので、受け取り側(読者)にとっては「誤解して受け取ってしまう」危険性も孕んでいると思います。
さらに解説本が必要な…そこまで難しい本ではないんですけれど、ホリエモンの性格が特徴的なので変な受け取り方を読み手がしないが心配であったりします。
そんな中、彼の著作である”多動力”と言う本がマンガになったと言うので読んでみました。実際に読書にかかった時間は15分。ゆっくり・しっかりと読んでも30分くらいで読めると思います。
勿論、マンガなので30分くらいで読めるのは良いと思うんですけれど、本1冊を読むには物足りない時間かもしれないです。まぁ、うだうだ時間をかけて読むのが正しいなんてのが正解!なんて訳ではないですからね。
多動力の書評についてはこちらに書いています。
どんな本?
今回の漫画はホリエモンの分身とも言える”堀口靖史”が務める会社が突然無人島に転送されてしまうところから始まります。読者代表としては「世界で活躍する料理人」を夢見る鈴木くん。職業は料理人ではなくて、堀口さんと同じ会社に務めるサラリーマンです。
確かに、”多動力”を現代のビジネスシーンでそのまま漫画にするよりも、”無人島に転送されてしまう”と言う設定に置き換えて漫画にするのはワクワクして良いと思います。
無人島に転送され、電波も何もない場所で、堀口さんは多動力を活かしてどのように生きていくのか?そう言う漫画ですね。(サバイバル読本ではないですよ)
内容は読んでもらうとして、僕が「多動力」としてスポットを当てられた部分のいくつかに対して個人的な補足をしようと思います。
原液となれ
「出張旅費の精算を自分でするのはバカ」的な発言に僕は批判的だったのですけれど、そう言う”原液”があるから、それを薄める発想が湧くと言うのは漫画を読んでいてちょっと実感が湧きました。
例えば僕なら、「旅費精算をアウトソースするんだったら、全社員にオートチャージSuica付きVIEWカード(コーポレートカード)を渡せば解決するだろう」と言う「発想」をする事もできる、と。
勿論、僕は社長でも管理職でもないので、実現はできないですが「旅費精算は無駄」と言う”原液”があるから、それに対する可能性を考えることはできる。「僕ならこうする」って奴です。
ちなみに、そう言う仕組みにする事で移動記録のデータは会社側が全て受け取り、移動時間などもわかる(改札通過時刻)ので、手当を含んだ自動的な旅費精算は不可能ではないんですよ。
今ではFraud Management(直訳で詐欺管理)と言ってAI(ビックデータ系)を用いて、不正データを検出するシステムも海外では実現化しているので、旅費の不正利用は即刻(システム的に)処罰する事も可能です。これだけでビジネスチャンスはありますよね。
バカになれ
あと、「他人から見た自分を意識するな」ってのは強く共感です。
例えば、あなたの職場の後ろの席の人の情報ってどこまで知ってます?日中何しているかもわからないと思います。職場での人間関係なんてそんなもの。あなた自身も他人からそう言う風(ただの同僚)に思われているのです。”嫌われたらどうしよう?”なんて考えて行動する事が自分の可能性を狭めています。
一日十件ハシゴしろ
これは今だに「?」なんですけれど、「1日に主要イベントは1つと誰が決めた?」と言う点を大げさに言ったんだと思いたいです。
例えば、お笑いライブの昼の部を見て、美味しい店でランチをして、夜にミュージシャンのライブをみて美味しい店でディナーする。そうすると1日で4イベントですね。
これの極端な表現だと思います。
ちなみに僕は1日10件ハシゴしたら味わえるものも味わえなくなるので絶対にしません(食レポじゃないんだから)
終わりに
漫画では「そんな事態(会社が無人島に転送された)になっても日本に戻って通常営業できるように仕事をしろ!」って言う管理職が出てきます。
ここは漫画だとしても、あまりにも非現実的ですけれど、この位”頭が固い”人が大企業には沢山居ると言うリファレンスにはなるかもしれませんね。比較的、誇張が強い方が漫画として面白いです。
結果的には面白かったです。「ホリエモンがもし無人島に行ったらそんなに行動できんだろー?」なんて考え方は捨ててスーパーマン堀口さんが、無人島で多動力を十分発揮する漫画と考えると面白いです。
なんか元気になる漫画でした。
これで興味を持ったら、本家「多動力」を読んでみるのもおすすめです。
では。