“カードは怖い！”って言う人、今でもいるんじゃないでしょうか？逆に「いまだに現金使っているのはナンセンス。全部カードを使えば楽。使わない奴はバカ」的な意見もあります。
これ、まったく逆の事を言っているように思えるんですけれど、実は両方とも正解なんです。
ポイントは”預金残高(厳密にはカード引落しの口座残高)”にあります。
クレジットカードを持つと、利用限度額（通称：枠）が設定されます。
この枠は利用すればするほど広がる（もっと利用限度額が上がる）特性があります。（勿論、きちんと支払い（引き落とされる）をしていればの話）これをクレヒス（クレジットヒストリー）と言います。
例えば、ここに100万円の利用限度額のカードがあるとしましょう。
カードは怖い！と思っている人の預金残高は40万円
カード使わないのはバカと思っている人の預金残高は250万円
ポイントは預金残高の違いです。
ここでは100万円の利用限度額があるので両者とも100万円までは買い物ができます（カードが切れるとも言います）
これを一括払いで利用した場合、カードの引き落とし後は、
預金残高40万円の人は-60万円
預金残高250万円の人は150万円
となります。
-60万円は負債なので、どこかから借りて補填しないといけません。このままではカードの利用を止められて、「60万円早く払ってください！」と言う電話がどんどんかかってきます。カードの負債分を補填するために、どこかからお金を工面した場合、60万円は借金扱いになるので、（場合によっては）金利がどんどん増え、60万円が62万円に、そして64万円に…。
となる訳ですね。
この場合、入金の目途（たとえばボーナスで70万円入る予定）があれば、それを補填すれば終了します。
しかし、その目途が無い場合…、アコムやプロミスでカードローンをするケースも…。ここまで行けばかなり人生ピンチですね。
だから“カードは怖い”んです。
逆に、100万円使っても預金残高が150万円ある人は、「あちゃー使いすぎちゃったな」で済みます。まだ、残高が150万円あるので、もう一回100万円の買い物をしても問題ありません。
さて、現金で支払う際に財布のお金が足りないと、コンビニなどのATMでお金を下ろしたりしますよね。その際に手数料として110円とか220円取られる訳です。勿体無いですね。逆にカードで支払いするとポイントが付いたりします。真逆ですね。
だから“カードを使わない奴はバカ”と言う論法なんです。
この二つの意見は下記条件で分岐されます。
自分の持っているカードの利用限度額の総額 ＜ 自分の預金残高
これが、両者の簡単な境界線です。
40万円しか残高がないのに100万円までの買い物が出来る魔法のカード、それがクレジットカードです。
クレジットカードのクレジットは”信頼、信用”と言う意味です。例えば、仕事や旅行で海外に行った時も「あ、この人カード使える人なんだ」って言う社会的地位を示す場合もあります。
（クレジットカードも持てない人は信用できないとか、先ほど書いたクレヒスと言うものが一定金額無いとダメとか…）
：
なんでこのエントリーを書こうと思ったのかと言うと、アルコ＆ピースのラジオを聴いていてまさにそのエピソードが出たからです。
アルコ＆ピースの平子さん（ごっつい方）は愛妻家で有名です。で、ある時に奥さんが「あのバックがいいなぁ」と言ったみたいなんですよね。
で、ネットで調べると8万円位との事。奥様の誕生日も近いと言う事で平子さんは「これはいっちょプレゼントするか！」って事になったそうです。
で、銀座の三越に電話してみると「ラスト１個です！」との事。平子さんは意を決して翌日買いに行きます。
お目当てのバッグはまだ残っていたようでさっそく購入。8万円だと思い込んでいるので何も考えずにカード払いです。
で、カード利用明細を見てびっくり、なんと32万円のバッグだったようです。
「あれ？ネットで見た時は8万円だったのに！」と平子さんは「ちょっと電話がかかってきた」と嘘をつきその場を離れます。んで、離れてから前に調べていたネットのサイトを見ると「10万円」となっています。
「？?？」、平子さんはパニックになりますが、よくよく調べたら平子さんがチェックしたサイトって”オークションサイト”だったようで、初値が8万円だっただけとの事。
予定外の出費。でも愛する奥さんへのプレゼント。ここで突然江戸の火消しみたいなキャラが自分の中で発生してきて「買っちまえよ。後のことはその時に考えればいいんだよ！」みたいな感じで買ってしまったそうです。
さて、そこで平子さんが「32万なんてある訳ないじゃん！」と。アルコ＆ピース位の芸人でも32万も無いのか…とちょっと悲しくなりつつも（多分これはネタだと思いますが）、いかにお金を手に入れるか？（奥さんの下着をチェキとサイン入りで売り出すなど）ここで、相方の酒井さんも入ってお笑いエピソードになっていくっていう”芸人ラジオ”の流れになって安心して聴けました…。
それにしても、これなんですよね。お金が無いけれど買えちゃう。それがクレジットカードの恐ろしい面です。
とは言え、カードは便利です。「預金残高以上に使ってしまわないか心配！？」と思っている人はデビットカードを作ってみてはいかがでしょうか？
基本的に銀行口座を持っていれば審査なしで作ることができます。利用店舗は限られますがVISAカードとかMASTERカードとして使えます。
このカードの利点は利用した時点で預金口座からその金額が引かれる事です。
もちろん、預金残高が足りないとカード決済はできないです。また、カードによっては利用額に応じてキャッシュバックもあります。
なので、「今、貯金が20万円しかないけれど、どうしても50万円の時計が欲しい。よしカードで買うか」と言う事が出来なくなります。
と言うかそれ以前に、貯金が20万円しかないのに50万円のものは“買えない”んです。これが正常な思考です。
カードの魔力ってこの思考をあやふやにしてしまう所にあるんですよね。
皆さんも気を付けてカードライフを送ってください。
