僕は会社ではそんなに耳年増なほうでは無いです。管理職ではないので、基本的に情報はオフィシャルに降りてくるまで知ることはありません。
勿論、毎週ミーティングを実施しているので、自分の課の状況はわかります。ただ、「誰が昇進するか?」とか「ボーナスの査定は誰が高かったか?」なんて下世話な(?)話は入ってきません。
でも、ほぼ毎年新人教育にかかわっているからか、人当たりが良いからか「xxさん辞めるらしいよ」って噂だけは早く入ってくるんですよ。特にここ数年、その傾向が強くなっているような気がします。
だからと言って「最近の若者は我慢を知らない。まずは3年下積みしろ!」などとは言いません。
何故かと言うと、調べてみたら「入社3年以内に離職する割合」はここ30年ほど変わっていないそうだからです。
つまり、僕は入社して25年になりますが、30年ほど変わっていない…と言う事は僕の頃もそうだったのかな?
なんて少し思い出してみました。
一人目は、もう顔も名前を憶えてないですけれど、せっかく会社に入ったのに新人教育の集合教育が終わり、職場に配属されてすぐに「俺はミュージシャンになりたかったんだ!」と言って会社を辞めた奴です。
僕の入社年は1993年だったので、音楽に一番勢いがあった頃です。ただ、バンドブームは終焉を迎えつつあったので誰でもプロになれる時代では無かったのですが、「一旗揚げるぜ!」と言って会社をやめたんだっけ。なんて思い出しました。
その彼をテレビで見る事は無かったですが…。
二人目は、僕と仲が良かった奴です。ただ、彼の場合ちょっと特殊で、競艇選手になる夢がどうしても諦めきれずに年齢制限ギリギリで競艇選手の試験を受け、合格したので会社を辞めました。彼には明確な夢があった。
「平和島デビューしたら、舟券買いにいくよ!」と言ったものですが、彼は地方であまり活躍できずに引退し、車のディーラー勤務になりました。
でも、競艇選手として舟に乗る事ができた彼は良かったなって思います。ちなみに今でもつながりがあったりします。
競艇場の思い出
後はあまり思い出せませんが、集合教育後に僕たち新人は、関東・関西に大きく分かれたんですけれど、西に行った人たちは結構辞めたとうわさに聞きます。
25年たった今となっては残っている人を探す方が難しいので、どのタイミングかはわかりませんがこの会社を去っています。(ちなみに、一人は懲戒免職です。とほほ)
と、思ったら僕の頃もすぐに辞める人っているんですよね。
僕の会社は大きいので、特に最近自分の部署や知っている若者が辞めていくのが目立っていてほかの部署ではそんなに問題は無いのかもしれません。
ただ、僕たちの世代は会社を辞めると次の職業はかなり限られていたと思います。僕のような高卒組は会社を辞めると大抵田舎に戻り、何かしらの仕事に就くしか道が無かったんですよね。都落ちって奴です。
でも、今の世代って辞めてもまだチャンスはあると思うんです。今はインターネットがインフラとして機能しているので、ベンチャー企業にジョインするとか、起業する事だって出来るでしょう。そこには、きっと学歴とかはあんまり関係ないんだと思います。
あと、今は終身雇用の時代では無いので、毎年転職でも繰り返していない限り、「前の会社が合わなかったんだね」と採用してくれる会社もあると思いますよ。TVCMでもやってますよね「こんな人材どこで…?」みたいな奴。
なので、僕の想像ですが、僕の会社にはまずは新卒カードを使って入社して、1年位働いてみて合わなかったらサクっと辞める、と。
別に田舎に戻らなくても東京に居れば仕事は出来るし、パソコン1台で仕事が出来る時代だから、あんまり考えなくても良い。って所でしょうか?
ただ、退職(離職)には理由が必要なわけで、まぁ「一身上の都合」なのでしょうが、転職前提なら、今の職場の不満点と次の職場への理想があるんだと思います。
日立を退職して、後悔している。と言うエントリーが数年前にネットで軽くバズりました。
その様にならない事を祈るのみです。
「退職します. 拝承」のブログに対する僕なりの感想。