2020年10月、コロナ禍でリモートワークが続いている。こんな時代になるなんて正月には全く想像できなかった。
そんな中、後輩から「飲みに行きましょう」と言うお誘いがあった。実に嬉しい。が、そのお誘いもリモートのチャットだ。時代は変わった。
待ち合わせ場所は川崎駅、いささか早く着いたので後輩を待っている間にラゾーナの本屋で時間を潰すことにした。
色々と見ているとオードリー若林正恭さんのエッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』が文庫本で出ていたので買った。
ちなみにこの本は新刊として出たときの単行本でも持っている。発売後にすぐに買って一気に読んだ。ハードカバーではなかったので、読みやすかったと言えば読みやすかった。僕はハードカバーの本が苦手だ。
エッセイが好きで読み返すことが多い。僕は原田宗典さんのエッセイで”エッセイ”と言うジャンルにハマったのだけれども、芸人さんや役者さんのエッセイもやはり面白い。
エッセイをダラダラと読む時、そういう時は文庫本がすごく読みやすいと思うんだ。
エッセイと言うジャンルもそうだけれど、僕は本、特に文庫本が好きなんだな、と思った。
多少乱暴に扱ってもよい感じがするし、布団に持ち込んで寝る前に読むのもよい。グニュって曲げられるのが特徴だ。
あと文庫本としての特典は書き下ろしや、文庫版のあとがきが載っているのも好きなんだ。
なんか手にフィットする感じが良い。
アメリカだとペーパーバックみたいなものだろうか?
今では電車に乗るとみんなスマホと睨めっこしているけれど、昔はスポーツ新聞や文庫本を読んでいる人が多かったと記憶する。
そういえば、単行本と文庫本の違いってなんだろう?ちょっと調べてみた。
単行本とは、文芸誌で発表された作品をきれいにまとめたもののことを言います。 価格は高いですが、ハードカバーになっていて丈夫で保存しやすいです。 … 文庫本とは、単行本が出版されてからある程度時期を経て、単行本より一回り小さいサイズで安く売られるもののことを言います。
やっぱり、綺麗な形で「本をね、出しましたよ。”ドドーン!”」ってのが単行本で、単行本は場所もとるし、でも一定数の売上がある本は本屋も扱いたいから小さい同じサイズで在庫しておきたいから文庫本サイズって事になるのかな?
なんて言うか電子書籍も違うんだよな。
電子書籍は否定しないけど、やっぱり紙の本を捲るのは『読んでる』って感じがする。
電子書籍はいまいち読んだ気がしない…新しい文化は受け入れているつもりだけれど、この文化にはまだ馴染めない。
スマホの普及や電子書籍が台頭してきた事で町の本屋の閉店が止まらないと聞く。矢向の町の本屋も2店舗あったが、1店舗は閉店して、もう1店舗はカードで戦う系ゲームの遊び場となってしまった。
時代は変わる。
「昔は本は紙であって、それらを売っている店が町にはあったんだよ」と伝える時代はすぐそこまできているのかもしれない。
ただ、コロナ禍の現在、家でずっとスマホをいじっているのもいかがなものだろうか?もし家に文庫本があれば引っ張り出して読んでみて欲しい…と思うのはいささかお節介だろうか?
とりあえず、僕は先日買った『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』を文庫本で読み直す事にしよう。
何か生きるヒントが詰まっているかもしれないから。