夢がある事は素晴らしいし、行動しなければ始まらない。
言ってる事は全くもって正しい。
自己啓発本でも何でもなくて『夢』ってのは原動力になるし、『時間を忘れて没頭する趣味』がある事はもはや特技だ。
キンコン西野こと西野亮廣さん、監督総指揮の映画『えんとつ町のプペル』はそんな物語。
「夢を持つことを忘れないで叶えようと行動してる」主人公
vs
「夢を持つなんて失望するだけだ。やめとけ、どうせ失敗する」と言う住民
この対立を描いている(らしい)。
主人公と主人公の父親だけ夢をあきらめない。それ以外の人は夢を持ってない…だけでは無く夢を持つ人の足を引っ張る。
この物語内での主人公が持つ夢ってのは「煙に塗れて空が見えない街で(煙の向こうにあると父親に教えられた)星を見る」である。夜空ってのは”綺麗”と言うパブリックイメージで定着している。
だから、この物語は成功するし感動を呼ぶ。
「夢を語れば笑われる。そんな世界を終わりにしたい」
ちょっと待って欲しい。
俺はサラリーマンしててもう45歳だけど、夢あるぜ。「文章を書いて収益を得て生活する」って夢が。このブログでエッセイを書いたりして行動してる。あとはやっぱりラジオがやりたい。
周りから見たらボクはつまらない人間に映るかもしれない。行きつけの飲み屋とかで「あの波秋っておっさん、夢もなく毎日夜に酒飲んで寝るだけの社畜かよ。あんな大人になりたくねーな」と思われてるかも知れない。
そう言う人にはボクに夢がある事を知らないし、初対面の人や知人に「俺、物書きで食っていきたい」って言っても「いいですね!(へぇ、知らんがな)」って感じだろう。
『えんとつ町のプペル』の世界では住民は主人公ルビッチ以外は全員夢を持たずに足を引っ張るだけの生活を送っているのだろうか?
現実社会ではそんな事はないだろう。
僕は夢を持っている人は多いと思う、ただ口に出していないだけで…
ただ、夢が無い人に「夢をもてよ!」って強要することはしない方がいいと思う。夢は無理矢理持つものではないから。夢が無いと人生楽しく無いのか?そんな事ないと思うけどなぁ。QoLってのは人それぞれだしね。
余談になるが同様に「起業しろ!大企業の歯車になるな!」って啓蒙にもうんざりしてる。夢を持って頑張って起業して成功してる人も多いだろう。そこは応援したい。
でも、世の中には「他人に使われてた方が責任持たなくて良いから楽だ。仕事はお金を得るための手段でしかない。給料もらって趣味に使う方が楽しい」って人も沢山いるのである。(『貯金が趣味』と言う稀有なケースもあるし)
僕は人の夢を笑ったり邪魔したりした事は無い。少なくとも自分の周りに対しては、だけど。
さて、ここからが核心。
キンコン西野は芸能人だ。芸能人が夢を語ると笑われるかもしれないし足を引っ張られるかも知れない。
それはキンコン西野が『芸能界』に住み、テレビなどの媒体を通してそこで夢を語ってるからだ。
だからテレビの視聴者やネット民から叩かれる。(これには妬みや僻みが含まれると思ってる)
居場所を変えてキンコン西野がオンラインサロン内で夢を語ったところで笑ったり足を引っ張る人はいないだろう。
その時はキンコン西野が『自分のオンラインサロン』に住んでるから。
会費を払ってまでキンコン西野の夢を叶えるお手伝いを手弁当(無償)でする人もサロン内にはいるだろう。「札幌でプペルバスを走らせるためにクラファンする」人も出てくる。
「西野を丸一日休ませる権」を10万円で販売(クラファン)しても一瞬で売れてしまうそうだ。流石にここまでいくとやり過ぎな感じがする。
オンラインサロンの会員が「信者」と比喩されてる風潮があるのはそこらへんに原因があるのかもしれない。
キンコン西野の発言ではなくて使い古された言葉だが、
“旗は降らなきゃ誰もついてこない”
的なものがある。
まぁ、「行動しなきゃ始まらない」ってのと一緒だ。
当たり前だ。
僕だって、
・ブログにエッセイや短編小説を書く
・曲を実際に作曲して録音する
「文章で食っていきたい」「ミュージシャンになりたい」と言っているだけではない。
言うだけではなく、行動はしている。
ただ、誰の目にも止まらないジレンマがある。コレがキツい。あと他人に紹介する時にとんでもない”恥ずかしさ”を伴う。僕はその段階は超えた。でも、まだ僕はまだまだone of themだ。
ただし、僕はキンコン西野は成功者だと思ってる。結果出してるから。実際にプペルの絵本は売れたし、映画は完成した。大きな夢の第一歩なのかも知れないけれど着実に結果を残す事って重要だから。
ただ、キンコン西野さんは芸能人(それも吉本と言う資本力がある芸能社)でネームバリューがあるので、行動を起こした時にみんなの目にとまりやすいんだと思う。その”ブースター”って結構デカいものだと思うよ。
夢を語るのは自由だ。
でも、夢ってのは大きさがあると思う。
「お嫁さんになりたい」って夢と「ディズニーを超えたい」って夢は大きさが違う。居酒屋で酒飲みながらプロ野球見ているおじさんが「俺が監督だったらなぁ」って言うのも実はマジで思っている夢かもしれない。
語るのは自由。言うだけならタダ。
もし、あなたに夢があってそれは一人では到底実現不能だった場合、その夢を知人、友人に語ってみてはいかがだろうか。
そこから始まる世界もあるかもしれない。
最後に、僕の夢のひとつに日テレの水卜麻美さんと結婚したいと言うのがある。
それに関する僕なりのアクションプランを書いたエントリを残してこのエントリを〆る事しよう。