有吉弘行さんのラジオ(”名前を言ってはいけないラジオ”と言われています)を聴いていたら週刊少年ジャンプの原稿料が公になったニュースに対して「漫画家は看板になるまでは凄く扱いが酷いけどその雑誌を牽引するような看板作家になったら世界が変わるんだろうな」と言ってました。
確かに音楽でもお笑いでも天下取るまではとてつもなく辛い時期が続きます(特に金銭面です)から、「まぁどの業界でもそうだよなあ」と思っていたのですがその後が違いました。
有吉さんは続けて「天下取ったら写真週刊誌に載らなくなるからね」と発言し、「ハッ!」と感心してしまいました。
確かに少年ジャンプは集英社でマガジンは講談社、サンデーは小学館です。
現代において漫画は出版社の屋台骨になってるはずなんですよ。本が売れない時代ですからね。
そのため漫画の発行部数による売上だけではなくアニメ化、映画化やフィギュアなどのグッズ化と派生的に売上を産みますし、それに伴い声優とかアニメーション会社などと一大経済圏(メディアミックスとか呼ばれています)を作ってる訳です。
ちなみに主にゲスい記事を書く会社として週刊文春は文藝春秋社で、週刊現代とフライデーは講談社ですね。
芸能人の裏の顔をすっぱ抜くそれらの本も自社のドル箱および経済圏にダメージを与える記事は書けないでしょう。
シンプルに「ライバル社の漫画家のスキャンダルをすっぱ抜けば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、それは一撃は与えられますがそれをするとその作家はその記事を書いた会社に漫画を連載することは二度となくなると思います。
その為、恐らく記者がスクープ記事を書いたとしても会社の判断としてそれが公に出る事は無いのではないでしょうか?
俺(自社)だけよければ良いと言うモノではないトンでもない世界……
経済圏とはそう言うものなのです。
経済圏が壊れると雪崩的にすべてのモノが悪い方向に向かってしまう……。
携帯電話会社とかのポイントとかの経済圏(有名な所で言うと”楽天経済圏”とかですね)を利用している人も多いのではないでしょうか?そう言うのって一つのサービスが改悪されることによって全体的に崩れていきますからね。
ワンピースの作者の尾田栄一郎さんのプライベートがほぼ出てこないのも鬼滅の刃の作家の吾峠呼世晴さんのプライベートがほぼ全く出てこないのもそのせいかもしれません。(勿論、自身が公言したり仲の良い作家が発言したエピソードとかは別です)
芸人とかアイドルはある事ない事がメチャクチャ書かれますからね。
ただ、犯罪を犯してしまうとそうはいきません。自社の作家が犯罪を犯した場合にそれを報道しないことはできるかもしれませんが、流石にそれは他社が報道するでしょうね。刑事事件なら一発です。こればっかりは仕方ない。どれだけ経済圏を作ってもその上にある日本国の司法は絶対ですからね。
喧嘩別れの連載終了とかになったら恨み節で過去のネタを出すかもしれません。
でも、過去の漫画家とか作家のスキャンダラスな話題がほとんど出てこないのでやっぱりそのあたりはまだ聖域なのかもしれませんね。
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去年(2022年)の冬ドラマの”エルピス”は政治家のスキャンダルにより作られた冤罪をメディアが報道すると言うテーマでした。これも”聖域”の政界にメスを入れる事によりこの国全体に影響を与えてしまう可能性を”新陳代謝と癌細胞”みたいな角度から描いていました。
今年(2023年)はジャニーズ帝国にメスが入り、そして宝塚へと……みたいな感じです。今まで触れてはいけなかった部分にどんどんメスが入り一時的に混乱状態になっているのではないでしょうか?
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有吉さんはその後「俺らみたいな芸人はそういうの無いからガンガン記事を書かれるんだよな。でも仕方ないよな。俺らを守っても何も得しないもの」と皮肉めいた発言をしていましたが案外この発言が本意なのかもしれませんね。