2024/2/21日にネットニュースを見ていたら味の万世の秋葉原にある本店(万世ビル)閉店の報を知りました。3/31で万世ビルとしてはすべて閉店との事です。
肉の万世は秋葉原駅から神田・神保町方面に向かう際に目立つランドマークでしてね、むかしは近くに交通会館があったりと中々に不思議な空間でありました。
ランドマークと呼んでも良いくらいのビルなので各フロア毎に料理のランクが上がっていたみたいで上(の階)に行けばいくほど高級メニューになっていくと言う”富の象徴”というか……今で言うタワマンの階数マウントみたいな感じでしたね。
上に行くほど高いメニューになるシステム
僕は北海道の田舎から数人で就職に伴い関東地方に上京してきたのですけれど、休みの日に遊ぶのは秋葉原を利用していました。秋葉原で遊ぶと言うよりは、京浜東北線や京葉線などみんなが利用している路線が一番交わって一番近い駅が秋葉原駅だったと……もちろん電気街は好きでしたが近くにお茶の水がありましたし、神保町も近いのでみんなそれぞれの趣味を探索できるような場所でした。
まだ当時は「よし、飲んで帰るか!」と言うほどお給料は貰っていなかった(と思う)ので、せいぜいご飯食べて帰ろうか…って感じでして、ちなみに1990年台の秋葉原ってのはご飯が食べられるところが皆無だったんです。じゃんがららーめんとか豚カツ丸五は当時からありましたね。で、万世と。(あとは謎の移動ケバブ屋さん)
逆に言うとその位しかなかったんです。
昔はもっとフロアがありました
で、あるとき「せっかくだから万世入ってみようぜ」と言うことになり、最低層のフロアへ。そこで炒飯を頼んだんですけれど僕が住んでいた田舎の炒飯の相場よりかなり高くてですね、『お客さまカード(ご意見カードみたいなの)』が座席にあったので「炒飯が高すぎる!」と書いて帰ってきた思いであります。今で言うボッタクリ価格とかでは無くてまだまだ若かったので(場所代も含んだ)料理の相場ってのが全然わかってなかった時期なんですよね。……ちなみに後日「貴重なご意見ありがとうございます」という手紙と共に割引券が郵送されてきました。粋だったなぁ。
存在感のある入り口
『孤独のグルメ』でも万世は出てきており、その時ゴローちゃんは”カツサンド”を食べておりました。これは持ち帰り前提なもので結構有名なのですけれど僕自身はあんまり食べた事ないです。でも「万世と言えば出張の時にカツサンド食べながら移動したなー」って人も多かったのではないでしょうか?
僕にとっての万世は先ほど書いた炒飯やカツサンドではなくて、これまた万世名物である”パーコー麺”になります。
何故かというと僕が新橋で働いてた頃、そのビルの地下飲食街に万世が入ってましてね、「ラーメン食べたいな」って気分の日にこの”パーコー麺”ばっかり食べていたんですね。ガッツが出る麺だったような思い出があります。
大好きなパーコー麺
その後、秋葉原に自分の作業場所が出来る!と言ったタイミングでコロナが訪れます。
コロナ禍になった為、原則として秋葉原のビルへの出勤は十分な注意を計った上で……とか色々な制約がかけられていました。
たまに秋葉原のビルに通勤してた時に万世ビルのそばを通ったのですが大分フロアが閉鎖されてましてね。
ラーメン(パーコー麺)も専用に外付けされたスペースで食べるようになっていました。昔からそうだったのかはちょっと覚えていません。
とは言え、ランドマークとしての万世ビルが無くなるだけで肉の万世がなくなるわけでは無いのでおそらくカツサンドもパーコー麺もこれまで通りに食べられるでしょう。
そもそも昔と違って今では秋葉原グルメなんてものがあるくらいに飲食店が充実しましたしね。
これもまた『時代』なんだな……って。
粋な縦読みに気がつきましたか?