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893に助けられた話

小倉でお仕事をしていた時の話です。
僕は独身だったけれど、家族を持っていて単身赴任で来ている人も多かったんですよね。
システム導入と言う仕事をしている以上、システムが導入されたらその土地にいる理由がないんです。だから転勤とかではないんです。業界では『客先常駐』って呼ぶんですけどニュアンスが難しいです。なので、大体2年間位の期限付きとなります。
で、こう言う系統の仕事の場合は会社がその土地の賃貸物件を借りてくれるんですよ。もちろん会社の経費で。で、ほぼみんな同じ建物。

ちなみにシステム構築において最初(要件定義フェーズ)は楽勝です。ほぼ定時で帰れるんです。

なので、みんな自由時間。僕は独身なので普通に自由時間ですが単身赴任で来られた人は久々に羽を伸ばせる期間だったのだと思います。

パチスロしたりお客さまと飲みに行ったり。夜のお店に行ったり…。
小倉なのですが怖い目に遭ったことは無かったです。

で、現地のお客様の情報もあり結構自由に楽しんでいたんですけれど、特にパチスロにはけっこうみんな行っていた記憶があります。
仕事を終えて先に帰る人が「今日はxxの店で打ってるから、君も終わったら合流する?」みたいな感じを伝えて帰っていくんです。

そこで合流して、その後飲みに行ったりしてました。

困るのが休日です。東京に帰りたくても自腹だと高い。会社の経費だとしても月に1回です。なので、1人で本屋行ったりパチスロしたりしてました。
ある時に本当に時間を潰す感じである台を打ってました。ちなみにその台の知識はまったくありません。当時はパチスロ屋には小冊子があったのでそれを読みながら打つ感じ。

その台で、けっこうなお金を入れた後でREG(出玉が少ない方のボーナス。通称“バケ”)を引いたので「これでやめよう」と思っていたんですよね。なんか負けてるにしても『やめ時』があると思っていたので。

「よし、負けたけど納得の負け方だ。これで辞められる」

そんな事を思って帰ろうとした時に隣に座っていた893さんから肩を叩かれ声をかけられたんですよ。もう見た目がその筋の人なんです。
「あれ?俺、なんか悪い事したかな?」
と思い、恐る恐る会話をしてみると、
「その台、バケ(REG)の後は260ゲームが天井だから打ち続けた方がいいぞ」と。

言われた通り打ってみると無事260ゲームまでに当たりそれが連チャンして結果的に投資分がかなり戻ってきた覚えがあります。助かったー。

その人結構スロットの知識あったんでしょうね。たしか当時僕が30歳位だったのですが40代くらいのコワモテの人だったように記憶しております。

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ってか、その人が本当に人の道を外していたら僕は絶好のカモになっていた訳です。
僕にその事を伝えなければ僕はきっとすぐに帰っていたので(実際に帰ろうとしていたので)その台をハイエナする事もできたはずです。

なんか人情を感じましたね。

ちなみにその店。某パチンコドンキホーテさんが初めてパチンコで勝ったお店だったような。

まぁ2年間位の駐在期間で自転車2台パクられるとか、何故か毎朝4時頃に火災報知器が鳴ると言う時期もあり決して治安が良いとは言えなかったような気がします。

でも、なんかよかったな。結局怖い目には一回も会わなかったしラーメンは基本豚骨ラーメンだけど『カレー鍋』を初めて食べたのもこの街です。小倉城で花見もしたし、北九州芸術劇場でケラさんの舞台もみましたね。

当時パチンコでは『冬のソナタ』が大人気で、おばさま方はそればっかり打っていたような記憶が。

プロジェクトが終わって住んでいるところからも東京の住居に荷物を送った最終日。
飛行機までには時間があったのでスロ屋に朝の抽選から並んだ結果、なんと『1番』を引きましてね。
馴染みの店なら1番取ったら勝ち確定なのですがあまり行った事が無い店でして店の傾向も分からず適当な台に座ってちょいと負けてしまいました。

そんな日の並びにあの893さんがいれば…なんて変な事を思ってしまった約20年前の出来事でした。

(あ、打っていた台は『キングオブマウス』って台です)

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