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何にでも味噌汁

松屋と言う超有名店がある。
そこでは何を頼んでも『味噌汁』が付いてくる。
カレーを頼んでも味噌汁が付いてくる。

「カレーに味噌汁は合うのか?」と言うテーマは時々議論になるが松屋がカレーの為だけに別途スープを用意するのには些か問題がある。超有名店でありながらリーズナブルな価格で料理を提供する松屋。カレーの為だけにスープを用意するのは難しい。原価も上がるし調理工程も増える。何しろスープを保管する場所が厨房に用意出来ないだろう。

先日、通称『水曜日』と呼ばれる番組を見ていた。“どうでしょう“では無い方だ。
ラーメンマラソンと言う『20kmマラソンの道中にラーメン屋があった場合必ず1杯食べないといけない』と言う企画。第2弾らしい。ただしこのルールだけではシンプル過ぎる。マラソンのコースは決まっているからだ。これだと早く食べるか早く走るかしか魅力はない。そこでルールに一筋のスパイスを加える。『裏路地に入ってラーメン屋を迂回してもOK。ただし、その道中に飲食店があった場合1000円以上飲食しないといけない』と言うものである。
このルールのおかげで企画が面白くなるのだが迂回中に『とんかつ山路』と言う店に遭遇してしまう。この店の名前に代表されるようなトンカツは揚げ物で今後のラーメンに影響するので別のものにしたいと言う演者の提案でメニューの中からカレーを選択。ただこのカレー、500円という超リーズナブルな価格に対して約2人前と言うボリュームであった。“1000円以上の飲食“なので2人の演者はそれぞれカレーを1杯ずつ食べると言うラーメン以外にも過酷なフードファイトになってしまったがこのカレーにも味噌汁が付いていた。

Tonkatu yamaji

水曜日に出てた500円カレー

しかし、この店(とんかつ山路)のメインはあくまで揚げ物。定食メインなので味噌汁をカレーにつけるのはなんとなく合点がいく。
確かにその理論で言うと松屋のカレーに味噌汁がつくのも理解できる。おそらくだが両店ともに1日で大量の味噌汁が出るだろう。原価としてかなりコストカットしているはず。おそらくだが『別につけなくても良いけどあくまでもサービス』と言う扱いだのだろう。「ついでだから」ってヤツだ。
松屋に関しては「カレーだけ味噌汁が付かないのはおかしい!」と言うクレーマー対策の可能性もある。

ここまではわかった気がする。

…話は去年の今頃に遡る。
あるシステムのトラブル対応で秋葉原と御徒町のちょうど中間くらいの場所で仕事をしていた。

あまり行ったことがない場所での楽しみの1つに『食』がある。当たり外れはあるが普段行かない場所での食事は楽しみである。最近はめっぽう減ってしまったが地方出張の一つの楽しみは『現地ならではの食べ物』だったりする。

その時たまたま見つけた店はカレーやハンバーグ、カットステーキがメインの店であった。
ある時仕事が立て込み少し遅めのランチになってしまった。いつも行列が出来ているその店に行くと空いていたので思い切ってステーキを頼んだ。当時でも1000円ちょっとだったはずである。この立地でのステーキとしては安い方だ。
しばらくすると料理が運ばれてくる。
平皿のライスに鉄皿の上にステーキ、付け合わせはもやし、インゲン、ニンジン。理想の形だ。
……味噌汁が付いていた。

Miso soup steak

味噌汁?

これはちょっとわからない。この店は焼き魚定食やトンカツ定食がメインではない。『和』ではなく完全に『洋』の店。なぜ味噌汁なのか?

ちなみにハンバーグやステーキがメインの店は基本的にスープが付いてくる。サラダバーなどが付いている店ではスープバーがある。ステーキには基本的に“スープ“なのだ。

Bigboy

ステーキ系の理想

まぁ味噌汁だって英語にすると“miso soup“だ。スープに変わらない。ただ、我々はコンソメスープを“コンソメ汁“とは呼ばないだろう。

とは言え無いよりは汁物はあった方が良い。味噌汁は日本人のソウルフード、味噌汁。
気を衒った店で定食を頼んだ時に汁物に即席トムヤムクンが出てきたらきっと戸惑うだろう。
そう言う意味では安心、安定の味噌汁。

無いよりあった方が良い汁物。別料金で無い限り我々はありがたく味噌汁をいただくべきなのだな、そんな事をふと思った。

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