“ドタキャン”と言う言葉って今でも通用するのでしょうか?「土壇場(直前)でキャンセル」の略語で”ドタキャン”。
予定がキャンセルされるってのは公私共にけっこうあると思うんですよ。来週とか来月とかそう言うレベルの予定の話です。
でも、明日の予定やもっと言えば今日の夜の仕事終わりの予定がキャンセルになると悲しいですよね。
例えばデートだったり飲み会だったり嬉しい予定の時は結構ダメージでかいです。「その為に頑張ってたのに…」みたいな感じになったりします。
また土日の予定が金曜日にキャンセルになったりすると「もっと早く言ってよー。キャンセルって分かってれば折角の週末だから別の予定立てれたのに…」と言う気分ですね。キャンセルする側に悪意はなかったとしても一時的とは言え嫌いになってしまいます。
僕の同期にその極みみたいなヤツがいまして、この歳になっても年に何回か土日に飲んだりするのですが、まー自分で予定を立てておいて当日10分前にキャンセルとかしてきます。これに関しては他の同期も「まぁ、あいつだからな」と言う一言で済んでしまう関係性となっております。店を予約している訳では無いのでキャンセル料はかかりませんし…こればっかりは30年も仕事をしていれば嫌悪感も湧かないですね。逆にきっかけを作ってくれてありがとうって感じです。
さて、このドタキャン。基本的に気分がマイナスになる方向に使われますが、「嬉しいドタキャン」ってあるのでしょうか?
この前バナナマンのラジオを聴いていたのですが設楽さんが「急に仕事がキャンセルになってぽっかりと半日時間が出来ちゃった」と言っていました。続けて「これ、結果的に”半日時間が出来た”って事に変わりは無いんだけど最初からわかっていた半日の時間と、仕事だったのがキャンセルになって急に出来た半日の時間ってなんか気分が違うんだよね」と。
それを聴いていて確かに!と頷いてしまいました。
基本的にサラリーマンは定時間内はお仕事です。定時以降は残業、土日出勤も場合によって発生すると思います。
この残業や休日出勤って自分の仕事が遅れているからそれを取り戻す為に行わないといけないというのが基本だと思うんですが、場合によってはプロジェクト全体として仕事が遅れていたりするとマネージャーが「定時後に対策会議するぞ!」とか「土曜日にみんなで集まって課題棚卸しだ!」みたいにチーム全体(特にリーダー層)に対して会議を入れたりします。
プロジェクト規模が大きくなると幹部からの招集となったりして更に深みを増します。
自分のチームの作業は予定通り進んでいたとしてもプロジェクト全体が遅れていたら基本的に呼ばれます。下手すると「お前のチームは予定通りだから他のチームの遅延を巻き取ってくれ」と仕事が増えたりするケースもあるので「俺のチームは進捗通りで課題もないから出ません」と言うのは結構リスキーだったりします。
例えば、”来週の月曜日にお客様に対して今ある課題の状況を幹部が報告する”みたいなイベントが入っていると土日はほぼ潰れる事が確定みたいな雰囲気になります。うちの会社側に非が無いとしても「ではどういう言い方をすれば相手に非を認めさせられるか?」みたいな感じの会議になる事は多いので、決して楽しく進む会議と言う感じでは無いです。
金曜日の夕方あたりに「あぁ、今週は土日が会議で決定だもんな、リモートじゃなくて出勤して対面会議って言われてるし」みたいな気分の時に営業から「お客様側のマネージャのスケジュールが変わったので報告が1週間後ろにリスケの方向になりました!また、今回の課題の整理状況に対する温度感も大分違っていてそこまできっちり報告しなくてもよいみたいです!」みたいな情報が入ってきたとします。
それに対して、マネージャーから「土日の会議は一旦中断しよう。今はゆっくりと休んで」みたいな感じで連絡が来たとしましょう。
そう、休日の仕事に対するドタキャンが入ったのです。
ここにすっぽりと空白が出来たら嬉しい!
もうすぐ金曜も定時になって仕事も終わる…さっきまで憂鬱な土日が一気にスッポリと空く訳です。恋人や家族にも「その日は仕事だから」と言っていた土日が自分の物に!
これが”嬉しいドタキャン”だと思います。
この構造って嫌なドタキャンと構造は一緒なんです。
「もっと早く言ってよー。キャンセルって分かってれば折角の週末だから別の予定立てれたのに…」
でも、嬉しいドタキャンの場合は「いやーすっぽり時間が出来ましたわ。恋人や家族にも仕事って言っているので自分1人で行動しても怒られない。これは楽しくなってきましたな!」みたいな雰囲気になるんですよ。
結論として楽しいイベントはドタキャンして欲しくないけれど、嫌なイベントはドタキャン大歓迎!って感じなのでしょうが人間ってのはなかなか楽しい性格が根底に組み込まれているんですね。
不思議ー。