30歳後半の頃から散歩を趣味としている。
その趣味に対して、現在は期間限定ではあるが会社のウォーキングラリーに参加してしまった為、軽いノルマが発生し”やらされている感”があるため、あまり気分が良いものではない中での散歩だ。ただぶらぶらと歩く散歩は好きだけれど歩数を稼ぐと言う目的の散歩は”移動”になってしまう。
そんな中、土日で久々に昔歩いてた散歩コースを歩いてみた。土曜は個人的ロング散歩コース、日曜は個人的ショート散歩コースとなっている。ロング散歩は12km、ショート散歩は6km程度。これは移動と言うよりも何度も歩いた思い出と街の変遷を見ながらなのでちゃんとした散歩である。
この距離をシンプルに”移動”するとなると電車移動が出来ない場合はタクシーを使うレベルとなる。
個人散歩コース
と言う事でふと思い出した事がある。
それは”めっきりとタクシーを使わなくなった”と言う事。
お金が勿体無いというかそう言うのでは無く、そもそもタクシーで移動する場面が無くなったのだ。
僕がタクシーで移動するシーンはほとんどが仕事や飲み会で終電を逃した場合。その時はタクシーを使っていた。
仕事が理由でタクシーを使う場合は会社が負担してくれるので中々気分が良いものだったが、ここ数年でそんなシチュエーションもめっきりと無くなってしまった。
使わなくなった原因はやはり”コロナ禍とリモートワーク”である。タクシーに限らず本当にパラダイムシフトが起きて新しい生活様式が爆誕してしまった。
会社が積極的にリモートワークを推奨しているので夜遅くまでかかりそうな仕事は自宅でのリモート作業となり移動は発生しないし、外飲みももっぱら歩いていける範囲にしてる。あと終電を逃すほど飲むような飲み方は加齢も含めてほとんどしていない。今思うと深い時間まで飲んで酔っ払いだらけの終電間際の電車に乗るという行為自体、色々な意味で気分が悪い。
20代の頃はよく新宿で遊んでいてタクシーで帰っていた思い出がある。新宿で遊ぶと言っても歌舞伎町で飲んだり風俗店に行く訳では無く、インターネット仲間が集まる場所が新宿付近である事が多かったからだった気がする。
コマ劇場前があった頃の新宿では良く遊んでいた。
みんなで下手なりに酒を飲みながらビリヤードをやっていたのは良い思い出。
新宿からタクシーで帰る時は新宿駅のタクシー乗り場ではなくて新宿3丁目の方までぶらぶら歩いて行きながら流している空車のタクシーを拾った方が早かった気がする。
コースとしては拾った場所の最寄りの高速に乗り調布ICで降りる。
タクシーで煙草が吸えなくなって久しいが、昔はそういうタクシーでも高速なら喫煙OKというルールがあった。
酔っ払いの良い気分で煙草を吸いながら高速から東京の流れる夜景を見る。さながら映画『ロストイントランスレーション』だ。
調布ICから降りた後の鶴川街道はずっと工事をしていていつも大渋滞だったのを思い出す。スマホが無い時代。スマホがあればそちらに集中してしまい風景も少し違ったのかも知れない。
最近は川崎で持ち運べないような物を買った時にタクシーで自宅に運ぶ程度にしか使っていない。運賃は1000円少々。それも滅多に無い事だ。
タクシーの思い出としては、勤務地が大森にあった時に自宅までタクシーを使うと大抵8000円位かかっていたのだが、ある時乗ったタクシーの運転手が僕の自宅付近に住んでいるらしく、とんでもない裏道を駆使してほとんど信号にひっかからず5000円で到着と言う驚きのレコードを叩き出した事。そう考えるとタクシーの醍醐味のひとつに”裏道”があるかもしれない。僕は東京の道路が全然分からないので基本的にルートはお任せなのだが、たまに「ここはどこを走っているのだ?」と思うような道に入る事がある。ただそういう道は僕には覚える事が出来ない。タクシー運転手が使う裏道は僕にとっては運転手との一期一会なのかもしれない。
ちなみに車移動は好きな方なので長時間車に乗る事は苦では無い。ただしタクシーだと尋常ではない費用がかかる。僕は免許をもっているがペーパードライバーである。今度、時間が取れたら仲良い友達でレンタカーを借りて運転してもらいながらのんびり遠いところに車で行ってみたいものだ。