池井戸潤さんの小説が好きです。初めて読んだのは「下町ロケット」と言う小説で、あまりもの勧善懲悪ぶりと、「働く現場の人」をテーマにしていたので、一気に読んでしまい、「面白いから!」と会社の人にも(無理矢理)貸したりしていました。
その後、ドラマ「半沢直樹」の虜になってしまいました。元々、堺雅人と言う俳優が好きだったのでチェックしていたのですが、見てみたら物語に一気に引き込まれてしまいました。池井戸さんの原作とは後に知ったのです。
そんな、池井戸さんの作品ですが、最近、ドラマ化しすぎではと思いませんか?
恐らく、”半沢人気”を受けたテレビマン(広告代理店かな?)が、「池井戸作品はイケる!」と思ったのでしょう。
実は、「半沢直樹」と同時期に、NHKでは「七つの会議」と言うドラマをやっていたのをご存知でしょうか?実はこの「七つの会議」も池井戸潤さんの作品です。同じ時期に同じ作家の作品を流すと言うのも凄い話ですが、人気は見事に別れてしまいましたね。
そして今(と言うか、2014年春のクール)、「花咲舞が黙ってない」と「ルーズヴェルト・ゲーム」と言うまた、池井戸潤さんの作品が流れています。
「花先舞が黙っていない」の原作は「不祥事」と言う小説です。このタイトルだと売れないと思って、「半沢直樹」のように役名をタイトルにしたのでしょう。
「ルーズヴェルト・ゲーム」は原作と同じタイトルですが、TBSの日曜9時と、見事に「半沢直樹」を意識しています。(出演者も”半沢組”が沢山出ています。)
「ルーズヴェルト・ゲーム」に関しては、基本的には社会人野球のチームとそれを所有する企業の話なので、「半沢」を意識して初回を見た人は「え?野球?」と拍子抜けしたかもしれません。
ただ、言えるのは池井戸潤の作品は勧善懲悪で面白いのです。基本的に連載ものなので、テンポも物すごく良いです。
今、テレビは「池井戸潤」を消費しすぎているように思います。とにかく乱発しまくりです。ドラマをみて「原作を読もう!」と言う、良いサイクルに入る暇もないほどです。
同じように、医療をテーマにした小説家である海堂尊さんと言う作家もいますが、彼のドラマは基本的に「チームバチスタシリーズ」としてTV、映画になっているので良いと思います。
このままドラマが乱立すると、原作が無くなってしまいますし、乱立しすぎて、「半沢直樹」みたいなイメージを得る事なく、大切な作品が消費されてしまいます。
「半沢直樹」シリーズは、あと「ロスジェネの逆襲」と連載中の「銀翼のイカロス」があります。お願いですから、このシリーズは浪費しないであげてください。
噂だと、10月から堺雅人の半沢直樹続編がある!と言う噂から、その前クールに同じ池井戸潤作品を唐沢寿明でやった事に激怒し、企画は白紙に!と言う蛇が尻尾を食べるような展開になっていますが、やらなくてよいと思います。
ロスジェネの逆襲は個人的には映画でやって欲しいです。TV映画と呼ばれても良いですから、変にお金をかけたりせず、でもぞんざいな扱いをしないように、デリケートに作って欲しい物です。
いちファンより。