ネット好きの御用達である痛いニュースを見ていたら「元フジテレビのフリーアナ長谷川豊(41)最後の砦・MXを降板 全てのレギュラーを失う」とありました。
あぁ、ついに、全てのレギュラーを失ったか…と言う気がしました。
彼は、その事について、自身のブログで語っております。
http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/48598715.html
内容は「過激な表現がネットで目立ってしまい、所謂”炎上”した結果、ネットの暇人のおもちゃにされて結果的に職を失った。」的な感じでしょうか。
彼の問題のブログエントリー(炎上の原因)のタイトルは「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」
と、言う過激なものです。
勿論、医療費がうなぎのぼりに上がる事により、医療費(無駄なものを含み)考え直さないといけないのはその通りだと思います。
とりあえず、問題のエントリーを読んでみたのですが、簡潔に言うと「人工透析をしている人は不摂生の結果なるのだから(医師に言わせると8〜9割)自業自得で、必死に頑張って摂生している普通の人から保険料が払われるのがおかしい。」
と、あります。少々毒がありますが間違っていません。気になったのは、
本コラムは記事内にもありますように「先天的な遺伝的理由」で人工透析をしている患者さんを罵倒するものでは全くありません。誤解無きようにお願い申し上げます。
と注意書きにあるのですが、ブログの本文を読んでも、「先天的な遺伝的理由」の人の事を書いているようには思えません。医師のヒアリングによる、「遺伝的な疾患も確かにあります。しかし、私の見立てでは8〜9割が自業自得」と言う文面と、「大半の患者は自業自得」と言う文面です。一文でも、「先天的な遺伝的理由により、人工透析を余儀なくされている方もいます。そういう人と自業自得な人で医療費を分けるべきです。」位あれば、問題もなかったのかもしれませんが。
彼の「ありがとう」と言うブログでは、ネット住民はゲームで遊んでおり、炎上対象を探している。炎上対象になった人間は社会的抹殺するまで手を止めない。と言うような感じでかなりネット住民(おそらく一部のネットユーザ)が悪く書かれています。
しかし、その炎上に対し、長谷川豊さんはさらに油を追加しています。下記文面です。
大体、ありがたいことに、もうテレビ上でもばらされてしまっているので公言しますけれど、私、以前キー局で働いておりましたが、去年段階の私の収入は、当時の6倍以上となっております。ありがたいことに、今年はそれ以上になっています。
炎上で稼がなきゃいけないほどお金に困ってません(断言)。テレビレギュラー週8本をなめんなよ。面白いのでほっといてますけど。
結果、彼は炎上したブログについて、
今でもあのブログは書けてよかったと信じています。(もちろん、ちょっと一方向からの表現過ぎましたね。そこは反省です)
と書いています。おそらく、彼は自分の思いを伝えたい挙句、少々表現が荒かったのだと思います。
でも、その表現が「自堕落な生活して人工透析やってる連中なんか全員殺せって言ったらすごい燃えたんですよ(笑)」と取られたのなら、「反省です。」で済ませずに訂正文を出せばよかったのではないでしょうか?
彼はそこに油を注いだ。「局アナ時代より収入は6倍以上、レギュラー8本なめるなよ。面白いのでほっといてますけれど。」
油を注いでおいて「面白いのでほっとけば」炎上するのは当たり前です。
さらに、ブログ記事の中でのデータを他人のブログから無断転用し、
他人のブログから無断転用したデータについては「申し訳ない」としながらも「単なるコピー&ペーストではなく、改行をしたりして「自分の著作物」という形にした」
と言うネットリテラシーの無さも露呈しています。
そもそも、長谷川豊さんって、「ニューヨーク滞在関連費用の不正使用があった」と言う理由で社内で降格処分を受けて、退職しているんですよね。
確かに、注目を浴びたかったり、大きな問題定義をするときに、多少大げさな表現をして「炎上」させる手段はあります。
彼のブログを読むと「社会保険制度」と「年金」を解体すべきだと言う彼の主張がわかります。なら、なぜ、「人工透析」に絞ったのでしょうか?
彼の人気であれば、「年金を解体せよ!」といえば、若い人たちにも理解してもらえたと思いますし、年金嫌いなネット住民にも共感を得れたと思うんですけれどね。
仮にも世の中に情報を正しく伝えるアナウンサーと言う職業なのですから、もっと伝え方があったと思うんですよね。
ネット住民は一部は面白半分でやっている人もいると思いますが、ネットリテラシーを守って正しく利用している人もいるので、そういう人を十羽一絡げにして欲しくはないと思うんです。
彼の考え方(年金制度や、社会保険制度に対する不満)は彼の持論として、否定するつもりもないですし、アナウンサーと言う立場柄でコメンテーターに疑問を投げかける事も出来たと思います。
仮にも社会的立場があり、TVなどで発言する機会がある人格者が「殺せ」と言う過激な表現を使ったのはネット上であれ、テレビであれ、見ている人には気分が良いものではないと思うのですが、もっと言い方は無かったのでしょうかね。
彼の著書がなんかブーメランのように見えるのも悲しいところですね。