Mr.Childrenの曲の中に、「花の匂い」と言う曲があります。
初めて聞いた時は、「あぁ、これは亡くなった人に向けて歌われているんだな。」と思いました。
ボレロのリズムに乗って、綴られる歌詞。自分の愛する人、それも自分を可愛がってくれた人、両親などに向けて歌われているような気がします。
実際、この曲が作られた時、桜井さんのお父さんが亡くなっていたそうです。
Mr.Childrenの歌詞はあまり固定的な意味を持たせない事で有名ですが、この曲はきっとお父さんに向けて作られた曲だと思うのです。
また、この曲のPVにはMr.Chldrenは出演しておらず全編アニメーション作品となっております。
これを見たときに涙が止まりませんでした。
このアニメーションはある家族の元に赤紙(戦争への徴兵)が届きます。その兵隊(として戦争に行く事になってしまった父)を乗せたバスを母子は見送りますが、バスが見えなくなった瞬間、母親は膝から崩れ落ちます。
当時、戦争とは生きて帰ってくる事が絶望的な状況でした。事実上「お国の為に死んでこい」と言うほどの意味が赤紙にはありました。
僕は勿論、戦争には参加していませんし、僕の父も戦争を知らない人です。祖父は戦争に行きましたが、戦地とは違う場所で途中で戻ってきたと聞かされています。
その祖父がいなければ、父もおりません。
母がたの祖父は目が悪かったので、戦争には参加しませんでしたが、母がたも祖父母がいなければ母もおりません。
すなわち僕は戦争の結果、生き残った人たちの家族から生まれたことになります。これは感謝せねばなりません。
現在、日本では血で血を争う戦争は行われていません。しかし、このPVを見るとどうしても戦争の悲惨さを感じざるを得ません。
しかし、このPVにも救いがあります。PVの父親は科学者のような職業だったのですが、その花の種を息子が巻き、それが広がり、世界中が花で覆われるような世界。
まさに、その世界が今なのではないでしょうか?
少々、お酒が入っていますので、感情的になってしまいますが、是非、大切な方を亡くされた方。気を落とさないで、希望を持ってください。
そして、この曲を聴いて存分に泣いてください。