10年前のお話を歩いていたら思い出したので、せっかくなのでエントリーとして更新します。
過去の僕の日記からの転載です。
ーーーー
会社の後輩の人からの話。そいつは昔、レンタルビデオ屋でバイトをしていて、「ちょっと珍しいお客さんが居た」と。おばあちゃんなんだけど、そのおばあちゃんは毎週、レディースデーの日に、「ショーシャンクの空に」を借りるの。で、一週間経って、また返却の時に、返却して直ぐまた借りるんだって。
:
でね、ここからが凄いの。そのおばあちゃん、その「ショーシャンクの空に」のレンタルをなんと2年間も続けたみたいなの。毎週毎週、返して借りて。2年繰り返して、最後に、そのおばあちゃんは、「なんとかこの『ショーシャンクの空に』を売っていただけませんでしょうか?」と。店長は快く、そのビデオをそのおばあちゃんに差し上げたって話。
僕はそれを聞いて、「あぁ、いい話だなぁ~」って思ってしまった。よく整理すると何処がいい話なのかわからないのだけれども。
なんか、ホッとする話だな、と。
そのおばあちゃんは「ショーシャンクの空に」が名作だから、2年も借りたのではないと思う。きっと、その映画に大切な何かや、大切な思い出があって、それを自分の中でいつまでも、想っていたいって気持ちがあったんだろうね。
ーーーー
「ショーシャンクの空に」は名作です。これは間違いないです。
でも、10年前(+後輩がバイトをしていた頃なので15年くらい前?)だって、パッケージで「ショーシャンクの空に」は買えたはずです。
今みたいにAmazonが発達している訳ではないので、大きな町のそういう店に行かないと見つからないかもしれませんが、毎週借りて、返して…を繰り返すなら買った方が安いって思ってしまいますよね。
もしかしたら、身寄りがなく、そういう情報にも疎く、レンタルビデオに行くのが唯一のコミュニケーションだったのかもしれません。
そのレンタルビデオ屋に特別な思いがあったのかもしれませんし、本当に毎日「ショーシャンクの空に」見ていたのかもしれません。
どちらにせよ、なんか不思議なんだけれど、ほっこり来る話ですよね。
そういう思いが心を優しくするんだなぁなんて思います。