ゲーム理論って言う言葉は聞いたことがあったのですが、僕は完全に”ゲーム=遊び”だと思っていたので、「ギャンブルの必勝法かなんかなのかなぁ?」とぼんやり思っていて正直興味はありませんでした。あと、これも読んだことはないのですが、昔「ゲームの達人」って本が大ヒットになった事もあり、「なんだかゲームって聞いてもピンとこねーな。ラスベガスの話かな?」なんて思ってたものです。紛らわしいですね。
この前、ネットで見た「Googleの100万円ゲーム」に興味を持ってそのエントリを書いて、それを調べていくうちに、やっと”ゲーム理論”の本質を知った訳です。実に遅かった。でも、なるほどこれはビジネスにも当てはまるな、と。あと、この理論を考えたのがコンピュータの父であるフォン・ノイマンと言う所も興味深かったです。
で、ある時、散歩している途中の本屋で「どうせだからゲーム理論の本でも1冊買おう」ってな気分になりまして、まぁ新書レベルを考えていたんですよ。
店にある検索マシン(丸善だったので検索マシンがありました)で検索して見てびっくりしました。すげー高いんですよ。学術書みたいなのが沢山出てきましてね、そんなに難しい理論なのか?と。
その中で色々と調べていって、安価(619円+税)で売っていたのが”ゲーム理論の思考法”です。とにかく安くてシンプルなのがこう言う時っていいんですよね。
「勝てないゲーム」なら「ルール」を変えよう。と表紙に書いてあります。
最初はなんのこっちゃ?と思っていました。
読み進めていると、ゲーム理論は色々なパターンが考えられますが、基本的に”ナッシュ均衡”によって一番最適な解が出るそうです。
でも”じゃんけん”のように必勝法がなかったり(ナッシュ均衡が存在しない)、いわゆる「マッチング・ペニーズ」となっている状態であれば、ルールを変えることでナッシュ均衡を生み出す事ができると言う風に理解しました。(じゃんけんのルールは変えれないですが、そのような最適解がない場合にルールを変えて有利に進めると言う意味です)
この本には有名な”囚人のジレンマ”を始め、基本的な有名なルールが沢山載っていますし入門書としては実に良いのではないでしょうか?
経済でもダイナミック・ゲーム(ゲームと名前がつくとどうしても変な感じです)を例に短期雇用と長期雇用の問題を提案していたり(こう言うのは林業とか農業で使えそうな気もします)、エスカレーション・オークションと言う理論が、まさに一昔流行った「ペニオク(ペニーオークション)」の元となっていたりして結構楽しめました。
図解も多いのでオススメですよ。そんなに分厚い本でもないし、難しい表現もないです。
ちなみに、僕はこの本を読んで「キャバ嬢と客のナッシュ均衡」を作って見ました。ご参考まで。