ブックオフにCDを売りに行ってた時期に査定待ちの間にふと「新宿スワン」を立ち読みしてました。たしか、綾野剛主演で映画化したんだよな位の知識で。
んで、1巻が面白かったのですが査定が終わったので続きを読まないで終わってしまいました。
その後、友人と話していたんですけれど、友人は映画を見てて「1はスカウトとして面白い、2は抗争争いになってるよ」って聞いてたんです。でも、別に映画は見なかったです。
で、ある時川崎を歩いてて(いつもの事です)iPhoneの電池が切れそうなのでマンガ喫茶に行って充電する事に。久しぶりに「新宿スワン」を読む事にしました。
読み始めたんですけれど、これが、飽きないんですよ!止まらない!
んで数日間かけて最終巻(38巻)まで読みました。なんか凄いんです、この漫画。
何が凄いかって伏線の回収の仕方です。
最初から漫画を読んでいると「真虎(まこ)さん」が黒幕なのかな?正体がわからない!って言う感じに誰もがなると思います。
ただ、その後も何気ないエピソードが後半に繋がってきたり、最終巻の頃には「この物語の目的」が見えてくるんですがどう言う結果になるのか本当にわからないんですよ。
伏線回収が見事な作品はたくさんあり、事前知識を持たないでそう言う作品を読むと感動するんですが、この漫画、38巻まで出てるんです。そこそこ長期連載の部類に入ると思います。
でも、この伏線回収はこの「新宿スワン」と言う物語のプロット(粗いあらすじ)を立てる際に最後まで考えておかなくては伏線が伏線にならない!って位に纏まってるんです。
確かに、100%完璧か?と言われるとアラを探せばないことはありません。でも、それを差し引いて気持ちよく終わった感じがします。
映画は娯楽大作としてスカッと見れるかも知れませんが、ぜひ、映画で興味を持ったなら漫画を読んで欲しいです。それも最後まで!
そのくらいビックリしました。
小説だと「ミスリード」と言って読者に誤解させながら物語を進める事が比較的しやすいのですが(伊坂幸太郎さんの作品に多いです)、漫画でそれをやるとは!
ちょいとビックリしましたよ。
ちょいちょいギャグテイストが入っているのも良いスパイスになっています。
濃いキャラクターが沢山出てきて、主人公の「白鳥龍彦」が霞んでしまうほどですし(これは群像劇として良い意味で)、読み返すような事をしないと「あれ?これ誰だっけ?」ってなってしまいます。できれば、その時にちょいと読み返すようにした方がより楽しめると思います。(30巻以降(?)あたりから巻末に人物関係図が出てくるようになるので、それを参考にするのも良いかもしれません)
原作者がもともとスカウトマンだったということもあり、ものすごいリアリティーのある入り口になっているので、後半の設定は厳密に粗探しをしなければすんなり入ってくると思います。
なお、スカウトマンや麻薬、暴力団が出てくる「そっち系」の漫画なので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いと思いますけれど、やんちゃボウズは読んでおいた方が良い作品です!
一気読みを強くお勧めします!確かに38巻を全部買うと結構な金額になるので、興味がある人はすげー暇なときに漫画喫茶に2〜3時間入って読むことをお勧めしますよ!きっと続きが読みたくなると思います!