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実質賃金、18年は大半がマイナス!を誤解していませんか??

実質賃金、去年は大半がマイナスだったそうですね。反安倍政権の人にはメシウマな話題ですね。「アベノミクスなんて嘘じゃないか!!」って言うお約束のあれです。

でも、(働いている)みなさん、給料が下がりましたか!?(残業を付けれないので減った!と言うのはなしで)

ポイントなんですけれど、賃金(給与、所得)がマイナスって訳では無いんですよ。実質賃金がマイナスって言う事なんです。

さて、実質賃金とはいったい何でしょうか?

実質賃金(じっしつちんぎん)とは、労働者が労働に応じて取った賃金が、実際の社会においてどれだけの物品の購入に使えるかを示す値である。 – Wikipedia

と、貰ったお給料に対して、実際にどのくらいが自分が使える金か?って話ですよね。
確かに、景気後退期には実質賃金が下がると言われていますので、誤解を招くかもしれません。

ちなみに、貰ったお金(実収入)は名目賃金と呼ばれます。これがマイナスになっているのでは問題ですよね。

でも普通の会社員だったら、昇給(ベースアップ)しているはずなんですよね。
ちなみに会社が一時金やインセンティブは出すけれどベースアップは渋るのはそこに原因があります。
それは”一度上げた基本給は下げにくい”からです。

実質賃金は、先ほどの引用にあるように”物品の購入に使えるか”です。

式を出すと、

収入の上昇率 – 物価の上昇率

となります。

例えばAさんの年収は500万円で、450万円年間に使って50万円貯金していたとしましょう。
Aさんは翌年要求して年収は520万円になりましたが、物価も連動して上がり480万円となったら、40万円しか貯金できません。
この場合、給料は20万円下がりましたが、実質賃金は10万円下がった事になりますね。

確かに給料は上がったけれど物価も上がったから結果はマイナスだね。って言いたい訳です。

収入の増加は20万円 – 物価の増加は30万円
だから、式の結果はマイナスになり、実質賃金が下がる(マイナス)と言う訳ですね。

なので、プラス、マイナスでどうだこうだってものでは無いんですよね。
(プラスだとデフレ傾向、マイナスだとインフレ傾向にあると言う理解ならできますが)

ちなみに、指数の算出方法ですが、少々複雑です。厚生労働省に算出方法が載っています。

毎月勤労統計調査全国調査で作成している指数等の解説

すげー難しいです。僕は専門家でもないし、これで飯を食っている訳ではないですが、ここではすべて、「平均値」を使っている所がポイントです。

よくボーナスのシーズンにテレビで支給額とかを見ていると「こんなに貰ってるわけないだろ!平均値なんだから、すげー貰ってる人がいるから平均も上がるんだ!」って論法ですね。

賃金で言うと、新入社員の数が増え(給与が低い)、定年退職の人が辞める(給与が高い)と、平均の名目賃金は下がりますが、別にごく当たり前の話ですね。定年退職で辞める人のセカンドライフが安泰であれば、問題ありません。
(これは年功序列の日本の考え方ですので、世界的に通用するものではありませんが、基本的にこのロジックです)

たしかに、景気はゆるやかなインフレ傾向にありますが、別に名目賃金が下がった!って訳じゃないので誤解しないでくださいね。売り物が高くなるのは腹が立つかもしれませんが、売る方の立場になってみると値段を上げるか量を減らすしかないんですよ。

ちなみに、「んじゃー一体働いている人の給料の合計いくらなの?」って言うのは雇用者報酬として、内閣府からダウンロードできます。

統計表一覧

まぁ、見ればわかりますが、簡単に言うと2013年の10月~緩やかな右上がりとなっております。
ちなみに、2012年12月26日から、第二次安倍政権ですからね。念のため。

20180124220519

ちなみにぐんと落ちた2008年はリーマンショックです。ちなみに2009年から2012年は民主党政権ですよ。

世の中、上がって良い数値と悪い数値があります。賃金はマイナスと言われると言いイメージがありませんが、”高血圧が下がった”とかならイメージ良いですよね。

なので、温度感の無い文字とそれを読んだだけの意見を鵜呑みにするのは危険って事ですね。疑問に思ったら調べる習慣は身につけておいて損は無いと思いますよ。

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