名刺って文化ありますよね。ビジネスマナーで「電話の取り方」と同じくらいの時期に学ぶアレです。
名刺って、「僕は怪しいものでは無いですよ」って言う証明で出来たんだと思います。後、肩書き(偉くなると縦名刺になるとか)ですね。
良く、名刺不要論を語る人がいますが、僕は半分賛成、半分反対です。
お客様やビジネスパートナーと初めて会う時には名刺交換します。僕の会社は大きかったので、合コンとかで「ちらっ」と名刺を見せるとかイヤらしい事も昔はしました。
名刺もだいぶん溜まってくると「名刺整理」なんて言う仕事も出てきます。昔の取引先の名刺を見て「あぁ、懐かしいなぁ」なんて。でも、もう不要っちゃー不要ですね。
後、ずっと一緒に仕事をしているパートナー会社の人が昇進したと知った時に「おめでとうございます!」と僕が言うと「一応、新しい名刺です」と肩書きがついた名刺をくれたりします。これは実に日本的文化でマウンティングを取るためだけの作業です。
確かに、異業種交流会とかに参加して、「名刺ポーカー」みたいに、”有名企業の偉い人”の名刺を持っている人が勝ち!みたいなのもあるかもしれませんが、下品ですね。
名刺が偉いかと言うとそうではなくて、会社名と肩書きが偉いだけです。会社をやめればタダの人。年賀状の枚数も年々減っていく…そんなもんでしょう。
さて、前にも書いた通り僕の会社は大きな会社なので、社長の顔を見たことがありません。僕は高卒で事業部入社だったので、当時一番偉い人は事業部長だったんですよね。
んで、僕の会社の社長が「タウンミーティングをしたい」と言ったらしく、各拠点で講話をして回ると言うイベントがありました。人事などは「うわー社長来るぞ!失礼の無いように!」と大変だったらしく、ラフな感じでは聴けなかったんですけれど、その中で社長が「海外だとLinkedinとかが来るかな?」って言ってたんです。
僕、結構海外のIT業界も知っていたつもりなんですけれど、「リ、リンクトイン??」と頭が「?」マークになってしまいました。
講話が終わった後に自席へ戻り検索すると「Linkedin」って言うのがあるそうで、どうにもビジネスに特化したSNSで自分の経歴を書いていくと言うものです。
FaceBookが「友達を増やそう!」だとしたらLinkedinは「ビジネスパートナーを増やそう!」って言う所でしょうか?
さて、名刺不要論者の事を思っていて、「確かに、名前と会社名だけ見てもわからんよなぁ」と思ったんです(ちなみに、僕の業界はいろんな人と出会うので、名刺交換した後に裏面にプロジェクト名とか「xxが得意」とか書いておくようにしていました)
確かに、数年後「そういえば、あの分野はyy会社のzzさんの領域だ!声をかけよう!」と電話すると「退職しました」とかになっちゃうんですよね。
でも、ビジネスパートナーは大事。
そこで、全部「Linkedinに纏めればいいんじゃね?」って思ったんです。
仕組みはQRコードを読むだけ。LINEと仕組みは一緒ですね。ただし、この情報、アップデートされて行きます。肩書きが変わったとか、転職したとか過去から現在まで。
良く、「出来る人は独立するときは自分の担当していたお客様をごそっと持っていく」なんて言います。
自分が独立や起業しようと思った時もそう言うビジネスパートナーには声をかけやすいのでは無いでしょうか?
結構ね、このコネクションって重要なんですよ。フリーランスもフリーランスの横の繋がりはあると思いますが、サラリーマンをなめるなよ、ってなもんでシステムエンジニアなんかを何十年もしておりますと、そう言う人脈は出来ます(金を出してくれるエンジェルはいませんが)
海外では普通にこのサービスがかなり使われていて、企業の採用にも使われていたりします。「即戦力を高値でもいいから引っ張る」とかですね。
日本は終身雇用のイメージがまだ強くこのサービスはあまり使われていませんし、人員の流動性が大きく変わるので腰が引けてる会社も多いと思います。
でも、使わなくなった名刺を捨てるよりは電子データにして自動アップデート出来る仕組みの方が合理的ですよね。
そう言う意味での「名刺」、僕はアリだと思いますよ。
では。