ー 夢追い人は旅路の果てに一体何を手にするんだろう? ー
Mr.Childrenの歌詞の一節である。補足すると「自分を探す」がテーマだった1990年代に歌われていた歌詞である。
バンドとして夢を追いかけていたMr.Childrenが成功し日本中で「ミスチル現象」と呼ばれ、全てを手に入れた時に自分に問うた詩とも解釈できるだろう。
「僕たちは社畜みたいな生き方はしたく無い!サラリーで生きる人生はつまらない!」と言う人もいれば、10歳で登校拒否を行なっている少年革命家もいる。
現代の夢追い人だ。
昔(ネットが無かった時代)は、バンドや文章や絵で自己を表現するしか無かった。お笑い芸人や劇団員もそのカテゴリーだろうか?
そう、そう言う人達は昔から一定数いた。いつの時代も一定数はいるのだ。
でも今は変わっている。
・セミナー
・ブログ
・Youtube
ネットがあるから、目立つようになっただけだと思いたい。
ネットの時代は今までにない新しい働き方(と儲け方)を投げかけた。それによるミリオネアも生まれた。
でも、それに乗れるのはきっと一定数なんだろう。(”乗る”のと”乗れる”のは意味が違う)
確かに誰よりも稼ぎたいのならサラリーマンは向いてない。
でも、長者番付の1位になるのが人生の目標なの?と問いたい。お金だけの人生?使いきれない程のお金を手に入れて、残り寿命を生きていく?
ネットで発信する側とは違い、世の中の人には自己顕示欲が低い人が一定数いる。承認要求がない人がいる。彼らに「ブログを書け」「Youtuberになれ」と言っても無駄だ。彼らは安定したサラリーを得て、良妻と出会い、子宝に恵まれて場合によってはローンを組んだ家で暮らしていく。
それを否定する権利は無いと思う。
米が好きな人に「パン食えよ!パン!うめーぞ!」って言っているようなものだ。
さらに、他人より努力(勉強)すれば会社員でも周りより多いサラリーを貰うことも可能だ。それも数百万円単位で、だ。終身雇用の終了などは実力主義をイメージしてもらえればわかりやすいと思う。
安定したレールに乗るのも人生。
それを否定してはいけない。
乗ったレールから脱線する自由もある。
それを否定する事も出来ない。
勿論だ。そう言う人を諭すのを「その人の人生を一生背負えるんですか?無責任な事言わないでください」と言われるのは分かっている。
でも、いわゆる”そう言う人”が「社会のレールに乗るな!レールから脱線して生きようぜ!」と啓蒙するのも「あなたの言う通りレールから脱線しましたが、仕事がありません」と言う人達の責任を取れるのか?と問いたい。
自己責任と言って切るだろう。それだけの話だ。心が痛むかもしれないが、彼らには慣れっこなんだろう。
自己啓発セミナーで成果が出なかった時の講師の言い分。「あなたは毎日8時間ブログにコミットしてそれを365日続けましたか?」「あなたはYoutubeを毎日2本以上投稿しましたか?」「あなたは夢の実現のために何か具体的な努力をしましたか?」
こんな事は漫画(「闇金ウシジマくん」)にも書いてある。
そんな努力するよりも、趣味の釣りなどを楽しみにウィークデーを働いて一定のサラリーを貰った方がなんぼかマシな人が沢山いるのは事実だ。
何かになりたいなら勉強はした方が良いと思う。義務教育を受けて友人との協調性を作り、最低限の学力を身につける。
高校や大学は必須では無いが勉強はしておいた方が良いと思う。学校に行かなくても勉強はできる。
件の少年革命家は10歳。学校に行かなくても良いけれど、友達は作ろうよ。ロボットに見えるかもしれないけれどさ、君と君の両親以外が全員ロボットなわけでないだろう。どこかで同好の士と出会えるかもしれない。
あと両親は最低限の勉強を教えてあげてほしい。
歳をとってから学(がく)がないのはかなり人生で辛い事だ。友達がいない事も同じくらい人生で辛い事。
今が楽しいのも良いけれど、20歳を過ぎて成人になったら、少しは自分の人生を想像してみるのも良いかもしれない。
案外そこには、結婚して子供がいてマンションあたりに住んでいて、週末に趣味のBBQに出かける絵が描かれているかもしれないよ。
そんなことをちょいと思った。