はじめに
コンピューターのプログラムの配布形態の一つにオープンソースソフトウェア(Open Source Software)というのがあります。
それはアプリケーションのソフトウェアのソースコード(プログラム)を無償で公開して、改良や再配布を可能としたものです。
当然、”無償で公開”なので、マネタイズ(収益化)はできません。
ソフトウェアの死
もし、あなたがコンピューターで何かを作る仕事についていたとします。その際にWindowsでを使っていれば”FFFTP”と言うソフトが有名です。
大企業でもバリバリ使ってるFFFTP。正直無くなると困るんです。無料で使っててなんですが…それだけFFFTPと言うソフトが便利で無料で一言で言うと”強かった”んです。
ちなみにこのアプリ、2011年からOSS化されました。まぁ、もともと無料のソフトだったんですけれど。ソースコードの公開と言うのは大きいです。
これにより最初の作者だけではなくてもこのアプリが継承されて行けると思うんですよね。Windowsのバージョンがどんどん上がっていってもFFFTPはその変化に対応できる形になります。
僕がMacで使っていたのは”Yummy FTP Pro”というものなんですけれど、こちらはOSS(オープンソース)にせずに作者が亡くなってしまったんですよね。
残念ながらMacOSのバージョンアップによって”Yummy FTP Pro”が動かなくなってしまいました。こうなってはどうしようもないので、僕は”FlashFTP”というアプリに乗り換えました(ちなみにFlashFTPも気に入ってます)
[Catalina]Yummy FTP Proに変わるFTPソフト、その名もFlashFTP!!
オープンソースにする事は存続を意味するのですけれど、独占性(収益など)は無くなってしまうのが痛し痒しなんですよ。ソフトウェアを継続して存続させるには、家族や友人が引き継ぐかオープンソース化しか今のところないんですよね。
定食屋やレストランも一緒?
これって定食屋とか料理店の秘伝のレシピと一緒だと思うんです。
凄い美味しい定食屋やレストランとかがあったとします。
ただ、その料理の秘伝のレシピは店長しか知らなくて、そのまま他界してしまう事ってありますよね。その後、弟子や有志の人が「あの味を再現したい」みたいな感じで悪戦苦闘するとか。ドラマとか漫画でも良くありますよね(夕方のニュース番組のほのぼのコーナーとかでもやってたりします)
これもレシピを公開すれば秘伝の定食屋は存続できたはずなんです。
一子相伝という技もあるんですけれど、後継者がいないとなかなかそう言う風にはいきません。
結局、そのレシピを公開してしまうと、同じ味でより安い新たな店が沢山出てくる恐怖があるんですよね。かと言って公開せずに亡くなってしまいその味が無くなってしまうのも哀しいものです。
終わりにーデジタル遺書と言う考え方
遺書とかに秘伝のレシピを書いておくように、ソフトウェア作者のソースコードは作者の任意で死後にOSSに公開できるとかできる仕組みがあると良いですよね。GitHubと言う”世界中のソースコードの集合体”みたいなサービスがあるので、そこに自動的にアップする仕組みとか…
秘伝のレシピとは今だとYoutubeにしれっとアップしておいて、遺書にそのアドレスを書いたりする”デジタル遺書”みたいなのもよいかもしれませんね。
コンピューターが一般家庭に普及してからまだ四半世紀くらいです。歴史はまだまだ全然浅いんですよね。
なので、これから優れたソフトウェアが代々色々な人によって継承されていき、2050年くらいに「創業2019年」みたいなソフトウェアが出てくるかもしれませんね(”since 2019″みたいな感じで)
その頃コンピューターってのがどのようになっているのかはわかりませんが、楽しみではあります。